逃げ出せない迷宮
リビングに入るとそこにはなぜか大浴場があり、
どういうわけかこの湿気のある部屋の脇には
たくさんの本棚があった。
どういうリフォームをしているんだろう?
これじゃあ本が湿ってしまう。
リビングを出て和室に入ると畳の上に
洋式トイレの便器が3台ほど置かれている。
だからどういうリフォームなんだ!
するといきなりトイレの便器のフタが
3台同時に空き、
ウオシュレットのノズルから畑の水撒きでも
するかのようなレベルの大量の水が吹き出した。
「きゃあああ!!」
「うおわっ!?」
すぐに和室をでて2階へと上がった。
するとのぼっている途中で
階段が急に下りのエスカレーターになり、
普通のエスカレーターの3倍ほどのスピートで
下り始めた。
これ、リフォームじゃなくて完全に嫌がらせでしょ?!
「とにかくマジックを見つけないと」
「もうのぼれない~!」
「僕の手につかまれ!」
「手をつなぐのは500円よ!」
「わかったから早くつかまれ!」
添い寝嬢の手を掴み全力で上り
なんとか2階へとたどり着く。
中央の扉を開けるとそこには勉強机があり
ようやくマジックが見つかった。
マジックで壁に指示通りの
暗号を書く。
「A8879@mirai###843」
すると『タブレット操作急停止モードニナリマシタ。
シバラクオ待チクダサイ。………急停止設定ガデキナイ
設定トナッテイマス。急停止設定可能ノ設定ヲスルニハ
A``%$%$###ト壁ニ書イタ後、「ヘルプミー!」ト叫ビ、
次ニ「C-DER=@@4343&%’))))MKNKHKUJU14234
08976YYYNFGDR@@」ト壁ニ書イテクダサイ」
「わからねえよ!!!」
『「ワカラネエヨ」ハ認識デキマセン』
「こんなことしていたらキリがない、どこか窓を探して
この家から一刻も早くでよう!!」
「うん!」
僕は再び愛花の手をとり、廊下を走った。