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永遠の考え

「これが、君にしていたお話の本筋だ。」


旅人さんは何とも言えない表情をしていた。多分まともに眠れていないんだと思う。


「つまり、旅人さんは永遠の命を持っているって事…なんですよね。それは…辛い、ですね。」


「俺もだぞ。俺も永遠の命を持っているから、今ここにいる。」


「あ、はい。それはどうでもいいんですけど」


「あ"ぁ?」


「…旅人さん、昨日ネックレスくれましたよね。ネックレスに模様があるの分かりますか?これは、スミレって言うお花の模様で、花言葉は小さな幸せ、なんですよ。旅人さんは、私に幸せをくれたんです。それで、今日私が出店を見ていた時に買ったんですが、この指輪、何の花の模様かわかりますか?」


旅人さんは眉をひそめた。


「この花はアングレカムっていって、ちょっと重いかもしれませんが…花言葉は、いつまでもあなたと一緒、という意味なんです。受け取ってくれますか?」


旅人さんは、優しい微笑みをして指輪をうけとった。そして左の薬指につけた。私は少し驚いた。


「た、旅人さん…!流石に照れるのでせめて中指…もしくは人差し指とかにつけて……」


「いいんだ。俺は、ここがいいんだ。」


私は自分の頬が赤くなっていたのがわかった。ガーノは引き気味な顔をして私たちのことを見ていた。


「ガーノ、俺はこれから生きる。」


「ようやく、決めたのか。ならいい。お前は今まで生きることを諦めていただろう。それが永遠になってもやめなかったから、俺はそれをやめさせようとしてただけだからな。もう俺は用なしだ。」


「ちょっとガーノ!」


「は?何でお前みたいなガキに呼び捨てされねぇといけねぇんだよ。」


「旅人さんに、謝って!」


「…はぁ?何で俺がコイツなんかに??」


「旅人さんがこんな事になったのはあなたのせいでしょ?だから、責任持って謝って!」


「……」


ガーノは図星を突かれたので何も言い返せず険しい顔をした。


「…はぁ、おいカズノ。」


「謝らなくていい。お前そういうの苦手だろう。」


「えー、長生きしてるのに苦手なんだぁ〜」


「テメェら…ふざけんなッ!!!」


あっという間に夜が明けた。皆ずっと起きていたから深夜テンションみたいだった。でも流石に旅人さんは疲れがたまっていたので私が寝かせた。相変わらず座っていた。私は旅人さんが寝てる間にガーノと話していた。


「ガーノ、永遠の命ってどうやったら手に入るの?詳細を教えて。」


「…お前はまだガキだ。教えるメリットは何もない。」


「…このままだと私はいつか死ぬ。そうしたらまた旅人さんがどうなるのか考えなくてもわかるでしょ?」


「教えないっつってるわけじゃねぇんだ。永遠を手に入れると同時にお前は人間離れする。しかも体の成長もそこで終わる。だからまだだめだ。あとは、カズノがなんつーか次第だ。気長に待ってろ」


「…わかった。じゃあその代わりに1つお願い聞いて」


「なんで俺が聞かねぇといけねぇんだよ?」


「いいから!」


「…チッ、はぁ……」


「いつか、何年後でもいいから、いつか旅人さんのいた場所に連れてって。」


「それって…村ってことか?でもあそこは…」


「いいの。ただの興味本位。好奇心旺盛なので、私は。」


「…いつかな。」


「うん、お願い。」


「というか、なんでお前はカズノと一緒にいるんだよ。」


「…え!?」


「えってなんだよ…お前がカズノと一緒にいる理由を聞いてんだよ。アイツのどこがいいんだか…見る目ねぇな。」


「はぁ〜!?そっちのほうが見る目がない!だって旅人さん優しくてカッコよくて落ち着いてて…可愛いじゃん!!」


「なんだお前、幻覚作用のあるもんでも食ったか?解毒剤作ってやろうか?」


「うっさい!!というか一緒にいる理由なんて…好きだからに決まってるじゃん。」


「あぁそれはわかるからいい。」


「なんなのよあんた!腹立つ!!」


「年頃の恋心っていつ見てもおもしれぇんだよな。いじりがいがある。」


「最低しね!!」


「残念死なねぇんだなぁ〜」


「…永遠の命って、やっぱ死ぬことできないんだ。」


「まぁな、生きる以外の選択を貰えることはない。」


「…あんた何歳?」


「覚えてるわけねぇだろ。」


「じゃあクソジジイよりクソジジイってことなんだ。」


「その言い方やめろ。それに俺は老いてない。見ろよこの若々しい肌。赤ん坊にも負けず劣らずだろ?それに加えてこの顔だ、女に困った事なんてない。」


「…」


「なんだ?お前も俺に見とれたか?」


「えぇっと…ごめん、きっっしょw」


「よし、やっぱ永遠は教えない。」


「あ、ごめんって嘘だから!」


「そもそも永遠は知らないほうがいいんだ、だから言わねぇ。」


「ねぇごめんってー!!」


雑談をしていると後ろに旅人さんが立っていた。


「楽しそうだな。」


私はびっくりして勢いよく振り向いた。


「た、旅人さん!どこから聞いてました…?」


「…秘密だ。」


「旅人さん!?」




私は自由のために家を出た。それとは別に旅人さんと一緒にいたいのもある。これからも旅人さんのそばにいる。こんな日々を過ごしたい。くだらない事を話して、それで笑って、例え私が永遠の存在になっても、この考えは変わらないと思う。


これが私の永遠の考えだということを願ってる。


読んでいただきありがとうございます。

この話は自分で言うのもあれですが、私が作った中で完成度が高いと思っています。

もっと長編にしようかと思っていましたが話が詰まってしまい短くなりました。なので最後は少し無理やりだったと思います。

読んでいただき本当にありがとうございました。

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