永遠に愛してる
主人公(21)
主人公の夫(22)
夫の浮気相手(20)
「あ、お腹蹴った!ふふふ、楽しみだなぁ。」
私はお腹に1つの命を身篭っている。
産まれるのが何時なのか分からないけど私はずっとずっと楽しみなんだよね。
数日前
「お前が面倒臭いせいで俺がストレスで苦しんだろ。」
「私は貴方の事を思って色々してるのになんでそゆこと言うの。」
私達は付き合ってから結婚が早すぎたせいかお互い合わずよく些細なことから喧嘩ばっかだった。
私は家で家事洗濯諸々して彼は会社で働きお互い忙しかったのもありストレスも溜まりよくあることではあった。
しかし彼が浮気をし始めて色々あってからは喧嘩の回数が増え始めた。
彼から八つ当たりも増えていた。
浮気をした当時私達は色々話し合って別れずこのままと決めたのだがここ最近浮気をまたしてるらしく私は疲れ始めていた。
「ねぇ、またあの女の所行くの?」
「だから違ぇって、仕事だよ仕事。」
「毎回毎回それしか言わないじゃん。深堀しようとすると誤魔化してすぐ行ってしまう。なんでそゆことするの。」
「だからしてねぇって、うるせぇな。間に合わねぇから行ってくるよ。」
「待ってよ、仕事ならそんな女モテ気にしてる服していか…」
バタン
「なんでよ…」
いつも私をほったらかしにして前はこんなんじゃなかったのになんでこうなってしまったんだろ。
昔は愛情表現も嫌なくらいしてくれた、その面影はもう感じない。
「やっぱやるしかないんだ。」
私は前からある計画を考えていた。
それは夫が帰ってきたら実行する。
「ただいま、飯は?」
「おかえりなさい。ご飯できてるわ。」
「おう、それでいいんだよそれで。」
「こんな遅くまで仕事なの?また浮気じゃないの?」
「帰って早々疲れてるのに更に疲れさせるのやめてくれ。
もうウンザリなんだよ、本当に。」
「わかった、もういいよ。ごめんね。」
「そうだよ、それでいいんだよ。」
これで夫が正直に言ってくれてたら私は計画を行動に移すことなく終わったのに。
私は自分が作ったご飯に睡眠薬を混ぜていた。
「飯と家事と顔は色々いいのにな、お前。他が終わってるんだよ。」
「いいから早く食べて、食器洗いたいから。」
「ちっ、うるさいな。飯くらいのんびり食わせろ。」
今私にできるのは計画が終わるまで耐える事だけ。我慢、我慢だ私。
「おい、なんか苦くね?」
「ピーマン入ってるから苦いに決まってるでしょ。」
「いや、なんか...」
夫は寝始めた。
私はとうとう計画を実行し始めた。
慎重に丁寧に。
次の日
「おはよう、貴方。」
(おはよう。)
「今日もお仕事でしょ、早く準備して行きなよ。」
(わかってるよ。)
昨日の計画のおかげか夫は前みたく優しく従順になった。
「ちょっと体冷えてない?」
(気のせいだよ、仕事行ってくるね。)
「行ってらっしゃい、貴方。」
あの日以来夫はどんどん変わっていった。
前みたく好きとか沢山言ってくれるようになった。
そして私は子宝にも恵まれた。
なんて幸せなんだろ。
私は貴方といれて嬉しいよ。
大きくなってないお腹をさすりながら私は言う。
「これからも貴方は私と永遠に一緒。」と。