デートの約束?
今日も元気に投稿して行きますよ!
今回のお話から行間調整してみました。どちらの方が読みやすかった等教えてもらえると嬉しいです!
「ちょっと待て。急にどうしたんだ?」
苺の部屋に入った俺は急に苺から抱きつかれた。俺は慌てて苺を引き離そうとするが離れようとしない。
「苺、本当にどうしたんだ?」
「説明しにくいけどこのまま学院が始まったらお兄ちゃんと離れないといけなくなってしまいそうな感じがしていて......」
「どういうことだ?俺はずっと苺の近くにいるつもりだぞ」
不安そうな目でこちらを見てくる苺のことをギュッと抱き返す。
「ほんとうに......?だってお兄ちゃんいつの間にか私より魔法上手だし、大精霊とも契約してくるし、アンさんみたいな綺麗な人がいるし」
「苺、それ以上言うとお兄ちゃん怒るぞ。俺はリスタもアンも守りたいとは思うけどそれ以上にお前のことを大切に思ってるんだよ」
「そうらしいよ、2人共」
ん?2人共?
「悠馬、素晴らしい答えじゃ!」
「悠馬さんが私を守りたいって!」
「なっ、アンさん帰ったはずでは......それにリスタまで!」
「皆に対するお兄ちゃんの気持ちを聞いてみたくてちょっと仕込ませてもらいました」
と苺が俺にブイと指を向けてくる。
嵌められた。あれがまさか全部演技だったとは。
「でもね、不安だったのは本当なんだよ。お兄ちゃん私よりいつの間にか魔法が上手くなってるし、それをリスタとアンに相談したらこれをやってみたらって」
俺は大切な妹に要らぬ入れ知恵をした2人の方をキッと睨む。サッと目を逸らされた。なるほど、こいつらがうちの可愛い苺に入れ知恵をした犯人か。
俺はポンポンと苺の頭を撫でる。
「俺もさっき言ったことは恥ずかしいが本心だ。お前が俺に助けを求めれば絶対どこにいても助けにいくし、お前が泣けば泣かしたやつは俺が泣かせる。そのぐらい大事に思ってるんだ」
俺は自分の考えを苺に伝える。出会って数日の苺にここまでの感情を抱くのは正直自分でも何故だかよくわからない。アンやリスタについてもそうだ。よくわからないがよくわからないなりに大切にしたいという気持ちは湧いてくる。なぜなのだろう。
「のう、悠馬はブラコンなのか?」
俺はリスタに無言でデコピンをした。
「おはようございます、悠馬さん」
次の日、目が覚めるとアンがもう来ていた。
理由を聞くと「まあ女の子同士じゃないと話せないこともありますし」とのことだった。俺にはさっぱりわからん。
それから1週間、アンも苺もメキメキと魔法の実力を伸ばした。最初は初級魔法すら扱えなかったアンが俺とリスタの教育の甲斐あって上級魔法まで使えるようになっていた。
1週間皆がずっと自分の魔法について考えてたし俺もそうだった。しかし根の詰めすぎも良くない。そう思った俺は提案をした。
「よし、明日は休みにしよう。アンさ......いやアンもゆっくり休もう」
アンさんと言いかけたところで視線が飛んでくる。俺はこの1週間で呼び捨てを許可された。呼び捨てにしてくださいと懇願されたのが可愛すぎてつい、了承してしまったのだが今までアンさんと言っていた手前、中々慣れない。
「それなら私お兄ちゃんと買い物に行きたい!」
「それもありだな。明日は一緒に出かけるか」
「そ、それなら私も行きたいです」
アンが控えめにおずおずと手をあげる。
「アンも来るんだったら時間制で交代するのはどう?」
と苺が提案する。
「いいんですか?苺ちゃんもその...」
アンが何かを言いかけるが苺がそれを静止した。
「いいの!明日お兄ちゃんは私とアンとリスタとデートすること!」
「え、わしもか?」
若干置いていかれてるリスタ巻き込み俺の予定は完全に無視され、明日の日程が勝手に決まったのだった。
このお話が面白かった方はブックマーク又は広告下の☆☆☆☆☆を★★★★★に面白くなかった方は☆☆☆☆☆を★☆☆☆☆にしていただけると嬉しいです!
最後になりますがこの作品を読んでくださっている皆様に最大限の感謝を!