契約
本日分。沢山のブクマと評価ありがとうございます!正直増えるスピードが早すぎて震えてます。
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昨日から新作も投稿しております。併せて読んでいただけると嬉しいです!
「お前は誰だ?」
俺は至極真っ当な質問をする。
「ボクか...。ボクはそうだね、神だったものかな?」
「神だったもの?それはあいつら神とどう違うんだ?」
「そうだなぁ何が違うと言われたら、根本は同じだよ。ただボクらは旧世代今君達を襲ったりしているのは新世代。つまり世代の交代が起きたんだよ...」
そう悲しそうにそれはいう。神だったもの、それに世代の交代か。
「そうだね、一つ面白い話をしてあげよう。ボク達旧世代の神は今の神みたいに人の世界に干渉をしたりしなかったんだよ。それこそ本当に助けを求められた時以外はね」
「つまり、今の神とはまた違う形で人との関わりを保っていたと?」
「まあそういうことだね。その中でもボクは契約に秀でていた。だからこの書物に記憶だけを封印されているってわけだ」
「驚いたな、これが記憶っていうのか。これだけきちんとやりとりができているのに」
「ああこれは...っと、時間がもうないね。君は元の場所に戻る時これを覚えているかはわからない。願わくば君の記憶に少しでもボクという存在が残っていてくれると嬉しいよ」
俺はこの話を持ち帰れるかという不安よりも彼が発した言葉を気にしていた。
『さようなら悠馬君。無事に目標を達成できたらまた会おう』
「悠馬さん!無事ですか?」
俺はさっきの部屋の隅で寝かされていた。
「俺、何分ぐらい寝てた?」
「そうですね。2分ぐらいでしょうか」
そうかそんな短い間だったのか。
俺はずっと黒い竜と見合ってくれていたレイに声をかける。
「レイ、もう大丈夫だ!ありがとう」
俺は何故か頭の中に浮かんだ文字を詠唱していく。どうやら契約魔法はきちんと術式を詠唱しないといけないらしい。
『我は契約の代行者なり。我が魔力を代償に其方に契約の誓約をかける』
そう詠唱した途端、目の前の黒い竜は人のいやケイビスの姿に戻っていた。
「この度は本当にご迷惑をおかけ致しました」
そうアレンさんとロドリゲスさんから頭を下げられる。俺達に別に被害はなかったので別に大丈夫だと伝える。
「お兄様この度は命を救ってくださり本当にありがとうございました」
ケイビスからもそうお礼を言われるが俺は大したことはしていない。
「ですがこれで私もお兄さんの家に住まわせていただかないといけなくなりましたね...」
「え、なんで?」
「相変わらずお兄さんは鈍感ですね。今回の件の報酬が私だからですよ」
状況が理解できないがそうらしい。
これでオーガスタ王国での一件は幕を閉じた。
「お兄さん私にも契約の魔法をかけてくれませんか」
ケイビスにかけてからというものずっとレイからそうせがまれていた。
「あれは人の魂を縛るものだ。無闇矢鱈に使うもんじゃないぞ」
そういって諭してはいるのだがそろそろ限界な気もする。
「お兄様いいじゃありませんか」
「お前がそれいうのか...?」
俺はケイビスに少し信じられないという視線を送ってしまう。
「はぁ...。レイ契約の内容は?」
「お兄さんの許可なしにフェンリルに変身できないようにして欲しいです」
「わかった。今回だけだぞ...」
俺はそう根負けをして契約魔法をレイにも使ったのだった。
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