雄への依頼
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「なあリスタ、ノースフェイスってなんなんだ?」
「まあ簡単に言えば神のなり損ないじゃな」
「なり損ない?」
「ああそうじゃ。人の身で神になろうとして神になれなかったなり損ないということじゃな」
「また神か...」
「今回は流石に大丈夫じゃよ。あれはこの前悠馬が倒した戦の神の模造品よりは確実に数段劣る」
俺はそんなリスタの言葉を少し疑っていたが、とりあえずやらねばやられるのでノースフェイスに近づいていく。
『ウゴ...!ゴオゴオ』
ノースフェイスが何やら苦しそうな声を出しているが、俺には何を言っているのかわからない。
実際こちらに飛ばしてくる魔法やパンチもパワーを何も感じない。
「すぐ楽にしてやるからな...」
俺は少し胸が苦しくなり、一撃で楽にしてやろうと魔法を放つ。
少しの魔法陣構築時間の後にリスタの力も借りて聖属性の浄化魔法を放った。
綺麗な光が放たれ、ノースフェイスは消えていったが俺は消える間際の声を聞き逃さなかった。
「生徒会長には気をつけなさい...。いつでも貴方を狙ってるわよ」
そう言ってノースフェイス、いや学院長は消えていった。
俺達は神殿のさらに先まで行ったが結局生徒会長は見つからず、学院長の失踪というなんとも後味の悪い結果だけが残った。
「結局、生徒会長に関しては何も情報を得られずですか...」
「そうなんだよな。千代さんも偽の情報をつかまされただけみたいだし...」
あの後、桜には何回も頭を下げられた。別に桜が悪いわけではないので俺達も気にしていなかったが、彼女の気が済まないらしく再調査に向かった。
「あいつには聞きたくなかったんだけどもうこうなったら仕方ないな」
俺は決意をして雄に生徒会長の情報を聞きに行くことにした。
「どうしたの?悠馬くん」
俺はどうにもやはりこいつが苦手だ。悪い奴ではないのはわかっているのだが...。
「雄にちょっと頼みたいことがあるんだけど」
俺はそう声をかける。こいつは何故か俺がフランクに話しかければかけるほど喜ぶ。
「悠馬くんのお願いからなんでも聞いてあげられるけど何かな?」
「実はこの学院の生徒会長について調査してほしいんだ。俺達じゃ顔しかわからなくてな」
「なんだ、そんなこと?いいよ、明日には纏めてくるよー」
俺達が数日かけてわからなかったことをそんなこと、か。
俺はとりあえず結果の出る明日を待つことにした。
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