生徒会長の正体
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「で、君は彼に私の何を探らせていたんだい?」
「さぁ、なんでしょうね?」
「わざわざ彼に姿と声を偽ってまで私を調べたかった理由ってなんなのでしょうかねぇ、学院長」
「あら、バレてたんですね」
と生徒会長の見た目だったものが学院長に戻る。何回見ても恐ろしいぐらい精度の高い変身魔法だと私は思う。
「理由はそうですね、強いて言うなら彼自身の成長の為でしょうか?」
「成長ですか?」
「ええそうです、彼には色々とやって貰わねばならないことがあるので」
そう言って学院長は生徒会室から出ていった。
「やれやれ、人の生徒であまり好き勝手しないでほしいものなんだけどねぇ」
そう呟やいた私のぼやきは彼女には届かないだろう。
「悠馬さん、お疲れ様でした」
「うんありがとう。でもなんかしっくりこないよねこれ」
俺は今回依頼されたことにかなり疑問を感じていた。先生の魔力が特殊な理由がわかったのは大きいが実際問題、先生自体に問題は無かった。
リタやアンもそれを不思議に思っていたようで。
「そうなんですよね。私があんなことを言ったばっかりに悠馬さんには依頼を受けさせてしまいましたが...」
「やはり会長さんがという線が濃厚だと思いますがどうなんでしょう?」
「まあその線が濃厚だよな」
そう実は俺達は生徒会室から出た後に生徒会長はどんな人物か?というのを調査したのだが、全員が違う特徴をあげていた。
人によっては髪の色が紫だったり、青だったり話し方が人によって違ったりと。
明らかに怪しい。しかし学院にそういった幻術や変身魔法が得意な人はそうそう思い浮かばない。
「やっぱり明日学院長に問い詰めてみるべきだと思うんだ」
「そうですね。一度訪ねてみましょう」
というわけで学院長の部屋を明日尋ねることにした。
《コンコン》
「はい、どなたでしょうか?今日は来訪の予定はないはずですが」
「朝霧悠馬ですが」
「あっ朝霧さんですね。どうぞお入り下さい」
俺は招かれるまま学院長室に入る。精霊のサイズまで小さくなったリスタを服に忍ばせて。
「でなんの用件ですか?」
「いえ、生徒会長についてのお話を聞きたいと思いまして」
「あーあの子ですか。よくやってくれていますよね」
「生徒会長さん、お名前をなんというのでしょうか?」
「なんでしたっけ?あんまり生徒の名前を覚えていないもので」
「そうですか、用件はこれだけです。失礼しました」
学院長が少し不思議な顔をしているがこれだけで充分だ。
学院長室を出た俺はリスタに質問をした。
「嘘をついていたか?」
「ああばっちりじゃ。生徒会長の名前を聞いた時に真偽魔法がばっちり反応しておった」
やはりそうらしい。学院長が生徒会長を兼任しているということが確定した。
じゃあ選挙で選ばれたはずの生徒会長はどこにいるのだろうか?
俺はそんな疑問を抱くことになった。
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