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頼もしい戦略

昨日もたくさん見てくださったりブクマをくれた方ありがとうございました!今日も二話更新して行きますよ〜

 次の日俺は早速踊っていた子に声をかけた。

「なぁ君、ちょっといいか?」

「すいません、すいません。私何かしましたでしょうか!?」

「いやそんなビビらないでくれ...」

 こんな感じで彼女はとても臆病だった。

「アンリエッタ様のお付きの人、リタに何か用ですか?」

 不意に後ろから声をかけられる。振り向くと刀の人がいた。

 ちょうど良かったとばかりに俺は用件をそちらに伝える。

「なるほど、そういうことか。まず私から自己紹介しておこう。私は千代桜だ」

「俺は朝霧悠馬だ」

 手を差し出されたので握手をする。

「リタ、そんな怖がらなくてもこの人は大丈夫だ」

「桜ほ、ほんとに...?」

「あぁ本当だ。彼はリタの目について聞きたいそうだ」 

 リタと呼ばれた彼女はそれで合点がいったようで説明をしてくれる。



「私の目は魔力の色を見られるの。例えば貴方は綺麗な水色、姫様は綺麗な薄緑色」

 ...驚いた。今言った色はそれぞれ俺の適性である氷、姫様の適性である風を意味している。

「かなりいい目をしてるんだね、綺麗だ」

「いえそんなことは...!あっ私の名前はリタ=ライトって言います。皆リタって呼んでいます」

「改めて俺は朝霧悠馬だ」

「悠馬さんですね。よろしくお願いします」

「うん、よろしくね。ところでなんだけど2人ともパーティは誰と組んでるの?」



 俺はどうしてもこのリタさんと千代さんが欲しくなった。俺達にはちょうど足りていない前衛と【魔力識別眼】を持つ彼女を放っておくわけにはいかない。アンには少しだけ悪いが権力を使わせてもらおう。

「私達は2人でパーティを組んでいるな」

「良かったらうちのパーティーに来ない?」

 そんな提案を持ちかけてみる。向こうにとっても悪い提案ではないはずだ。アンに対して活躍を見せることができれば将来何かで得をする場面が出てくるだろう。なんといってもアンはあれでも王位継承権1位なのだ。

「とても魅力的な提案ではあるが、私達はアンリエッタさんと話したことがない。次の休み時間にでも話させてもらってから決めてもいいだろうか?」 

「ああうん、全然いいよ。アンには僕から話を通しておくよ」

 ということでアンと話してもらうところまでは約束を漕ぎ着けた。



「悠馬さん、何しに行ってたのですか?」

 朝一緒に登校して1番に彼女達の元へ行ったことを少し不満に思ってる顔のアンがそこにはいた。

「いやな、少し戦力の勧誘を...」

「そういうことでしたか。それならそうと早めに言ってくださいよ」

 頬を風船のように膨らますアン。ちょっとつつきたくなったのでツンツンしてみる。

「もう、悠馬さんそう言うの他の女の子にしたらダメですからね」

 どうやら少し機嫌が直ったらしい。

「大丈夫、苺やリスタそれにアンぐらいにしかやりたくてもできないから」

「それならいいんですが。ところでどう言う話に纏まったんですか?」

「向こうさんは悪い話じゃないけどアンの人となりを話して確認したいらしいよ」

「そう言うことなら喜んでお受けしましょう。次の休み時間とかに?」

「ああそうだ。次の休み時間に約束を入れといたよ」

 アンはこういう聡明なところが本当に助かる。やっぱり俺達の前ではのんびりしてるけど王族なんだなと改めて実感する瞬間だ。そんなことを考えているともう次の休み時間はすぐそこまで迫っていた。



「初めまして、アンリエッタ様。私は千代桜と申します。こちらがリタ=ライト。以後お見知り置きを」

「初めまして。桜さん、リタさん私はアンリエッタ=シック•オーガスタと言います。気軽にアンと呼んでくださいね」

 そんな簡単な自己紹介を見届けた俺は新しいヒロインを探す為少しだけ席を外した。



 少し学院を探索して何も得られなかった俺は教室に戻ってきて唖然とした。何故ならアンとリタの大きな声が聞こえた方からだ。

 初めは喧嘩でもしたのかと少し心配になったが、よくよく聞くとそうではないらしい。

 桜から聞くとこんな感じだと言う。初めは自己紹介を済ませ色々と事務的な話をしていたところリタが悠馬さんの魔力は綺麗と言う話をし始めたらしい。アンがそれに乗っかり私は魔力は見れないが悠馬さんの行使する魔法はとても綺麗だという話をし出し、お互いヒートアップして止まらなくなったと...。

 俺はとりあえず二人に声かける。

「アンもリタさんも落ち着いて。教室の外まで声が響いてるよ」

 それでハッとした二人は周りを見渡したのだがかなり皆引いていた。年頃の2人が1人の男の魔法や魔力が嫌いとかずっと褒めていたらそうなるだろうなとは思う。ちなみに桜さんも若干引いていた。



「でもリタがここまで他人に興味示すことなんて珍しいんです。なのでもしよろしければですがパーティーの話受けさせてもらってもよろしいですか?」

「私からもお願いします」

 二人に頭を下げられる。俺はアンの方をチラッと見る。

「悠馬さん、このリタさんはとても素晴らしい方です。私からも是非」

「わかった、今日の放課後申請を出しておくよ。明日から正式なパーティーとして活動できる。2人共よろしく」

 こうして俺達は新しいパーティーメンバーを獲得したのだった。

のお話が面白かった方はブックマーク又は広告下の☆☆☆☆☆を★★★★★に面白くなかった方は☆☆☆☆☆を★☆☆☆☆にしていただけると嬉しいです!


最後になりますがこの作品を読んでくださっている皆様に最大限の感謝を!

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