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アフタヌーンティー再び

旧ツイッターで、アフタヌーンティーの

単語がよく見られたので書きました!

内容はあまりアフタヌーンティーと

関係なくなっちゃいましたが(汗)





   郁人はヴィーメランスに誘われ、前回と

   同じ店でアフタヌーンティーを楽しんで

   いる。


   「パフェも気になってたからセット

   になっててよかったよ!」

   「そうですね。ミニパフェセットだそう

   ですが、アフタヌーンティーの料理を

   いただきますので小さいほうが良い

   でしょう。この者には足りないよう

   ですが……」


   ヴィーメランスの視線の先には追加で

   頼んだチョコバナナパフェを食べるユー

   がいる。

   

   「ユーは食いしん坊だからな。

   俺のコーヒーゼリーパフェも

   味見するか?」

   

   郁人がスプーンですくってユーの口に

   持っていけばユーは勢いよく食べた。

   ユーは美味しかったようで、尻尾を

   ぶんぶん振っている。


   「美味しかったようだな」

   「追加が欲しければ頼め。

   遠慮しなくていい」


   ヴィーメランスの言葉にユーは目を

   輝かすと、テーブルに備え付けられている

   呼び鈴を鳴らした。


   「ヴィーメランスありがとう!

   ほら、ユーも!」

   「いえ、お気になさらず。今回はこいつに

   頼みたいことがありますから」


   感謝する郁人とユーにヴィーメランスは

   そう告げた。郁人は首をかしげる。


   「ユーに頼みたいこと?」

   「はい。ですので、今回は同席させました。

   レイヴンから聞いたのですが、こいつは

   以前携帯を口の中で改造したと」

   「改造……あぁ! 俺の携帯のことか!」

   

   郁人は自分の携帯を取り出した。

   郁人の携帯はユーが食べて付属品を

   付け足していたのだ。

   ヴィーメランスは頷き、続ける。 


   「はい。その話を聞きましてもしかしたら

   壊れた武器なども直せるのではと思いました。

   その武器の画像を見せたいので携帯を出して

   もよろしいでしょうか?」

   「大丈夫。気にしなくてもいいぞ。

   どんな武器なんだ?」


   郁人が尋ねると、ヴィーメランスは携帯を

   取り出して見せた。


   「こちらになります。この武器は迷宮にて

   発見したものでして、このように砕け散って

   おりますが柄らしきものから剣だと推測して

   おります」

   「見事に砕け散ってるな……。この柄っぽい   

   のがあるからなんとなく剣だって俺にも

   わかるけど。ヴィーメランスはこれを

   修復したいんだな」

   「はい。これはブレイズが見つけたもの

   でして、あいつがとても気にしています

   から。勿論、俺も気になっていますが。

   この剣の破片ですがなにか書かれて

   いるのがわかりますか?」

   「たしかに……よく見ると書かれている

   感じだな。絵か……いや文字のような?」

   「気になりませんか?」

   「うん。気になってきた。

   ユー、これ修復できる?」


   郁人が尋ねると、ユーはじっと画面を見つめ

   ると問題ないと尻尾でグッドサインした。


   「直せるんだ! すごいなユー!」

   「可能性があるか? と思って尋ねたが

   まさか出来るとはな。では、あとで渡すから   

   頼めるか?」

    

   ヴィーメランスの言葉にユーは頷くと、

   ちらっとメニューを見る。

   意図を察したヴィーメランスは口角を

   あげる。

 

   「なるほど。交換条件とやらか。

   なら、もっと頼んでいい。好きなだけ食え。

   すまないが、追加を頼む」

   「かしこまりました。こちらコーヒゼリー

   パフェになります」

   「ありがとうございます。

   ユー本当にいっぱい食べるな」


   コーヒゼリーパフェが届いたユーは

   追加でメニューを指し示しながら頼み

   始める。


   「晩ごはんも食べるからほどほどにって

   言いたいけど、ユーなら問題ないか。

   ……その、ところでさ」

   「……やはり気になられますよね」


   郁人の言葉にヴィーメランスは息を吐く。

   郁人がちらりと見る先、ヴィーメランス

   の後ろの離れた席にてこちらを睨む男が

   1人。


   「………」


   淡いオレンジ色の髪が特徴的の30代後半

   ぐらいの男は顔を隠すようにサングラスを

   かけてマスクまでしている。その体格は

   服の上からでもわかるほど鍛えられている。  

   明らかに怪しく、店で1番浮いており、

   郁人とヴィーメランスも店で浮いている

   自覚はあるが、あの男のおかげ? で

   注目はそこまで浴びていない。


   「あの人……ずっとこっちを、正確には

   ヴィーメランスを見てないか?

   知り合いだったりする?」

   「……あの者はドラケネス王国の将である

   者です。外務大臣でもある女王の親の

   護衛でもあり、大将軍。軍で1番上の者

   になります」

   「大将軍なんだ! 俺がドラケネスに行ったとき 

   不在だったけど、護衛としてついて行っていた

   からか?」

   「はい。外務大臣に忠義をつくしており、

   父上にわかりやすく言えば、サイネリアの

   ような存在です。ですので、ついて行って

   おりました」

   「じゃあ、その大将軍がなんで変装? まで

   してここにいるの?」

   「どうやら俺が気に食わないようでして……

   "姫様はどうしてこいつを……!!"やら、

   "実力はふさわしいが認めたくない!"

   など普段から謎の言い分を言って

   突っかかってきまして、ここまで

   来たのも俺の弱点などを探るためかと」

   「あ〜……なるほど……。えっと大将軍は

   リナリアさんとはどういった関係なんだ?」

   「サイネリアから伺いましたが、女王とは

   昔からの付き合いだそうです。女王からも

   もう1人の父親的存在だと聞きました。

   大将軍は女王の婚約相手は軟弱者では

   いけないと候補を全員叩きのめして

   帰したと聞いたことがあります」 

   「そっか〜……」

   「俺の話から父上はなにかお気づきに

   なられたのですか!? もしよろしければ

   教えていただくことは可能でしょうか?」

   「う〜ん……これはヴィーメランスが

   自分で気づかないとダメかな?

   馬に蹴られたくないからなあ」


   察した郁人は言葉を濁した。

      

   「俺自身でですか……。

   どうやら俺は父上の慧眼、お考えにいたる

   にはまだまだのようですね。これからも

   しっかり励んでまいります!」

   「いや、慧眼とかでもないから。

   そこまで感服しなくてもいいからな!

   ほら! アフタヌーンティーを楽しもう!」


   席を立ち、跪きながら尊敬の念を向ける

   ヴィーメランスに郁人は慌てて立ち上がら

   せると、少なくなっていたヴィーメランス

   の紅茶を注いだ。


   「あの様子からして、あの者があやつの

   尊敬している者に違いない。断言できる。

   そちらも観察し、ドラケネスに、主や 

   姫様に害を及ぼさないか見定めなければ」


   後ろから離れて観察していた大将軍は

   気づかれているとは知らずに観察を

   続けた。




ここまで読んでいただき

ありがとうございました!

面白い、続きが気になると

思っていただけましたら

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