元勇者、温泉に入る
温泉は出てから数日後、露天風呂が完成した。
土魔法で土を削って整備して、岩をくっつけた。
「俺が最初で良いのか?」
「この村の村長だからな、当然だろ?」
つか、俺だけ裸って言うのは恥ずかしいんだけどな‥‥‥。
まぁ、言葉に甘えて早速足から入る。
「あつっ!!」
温泉だから熱いのは当たり前なんだが、やっぱり熱い。
それでも、徐々に体が慣れていった。
「おううぅぅぅぅ‥‥‥。」
「どうだ、気持ち良いか?」
「あぁ、凄く気持ち良いぞ。最初は熱いかもしれんが慣れれば問題ない。」
「じゃあ、私達も入るか。」
そう言うとサラが服を脱ぎ出したので慌ててキャミーが止めた。
「ちょっとサラさんっ!脱衣所がありますからここで脱ぐのは待ってくださいっ!」
「そうか?」
真顔で言ってるからサラは本気だったみたいだな。
魔族と人間との微妙な価値観の差を感じた。
その後、バスタオルを巻いて入ってきて一気に露天風呂は賑やかになった。
因みに浴槽は一つしかなく混浴状態だが、後に男女ちゃんと分けるし、希望があれば自宅に温泉を配給するつもりだ。
「はぁ~、気持ち良いですね~。」
「やっぱり風呂は最高だなっ!」
「みんなで入るのも悪くありませんね♪」
満足してるみたいで良かった。
後でわかったのだが、サラは魔王軍にいた頃は女扱いされていなかったらしい。
だから、恥じらいとかが薄いらしい。
個人の差だったみたいだ‥‥‥。