幕間 面談
シュヴィア城 応接室
「貴重な時間を戴いて申し訳無い。」
「いやいや、レバニア国に関しては我が国も気になっていたのだ。」
応接室にいるのはサリウス国王、もう一人はガッシュ将軍兼レバニア国代表代理である。
今回はガッシュからの依頼で秘密裏の面談であり部屋には二人しかいない。
「それで、今回の用件とは?」
「我が国の今後の態勢についてご意見を頂きたい。何せ、政治という物に余り触れてこなかったので‥‥‥。」
苦笑いをしながら頭をかくガッシュ。
「相談ならいくらでものりましょう。」
「そう言ってくださるとありがたい。まずは、基本方針を纏めてみたので見て頂きたい。」
そう言うとガッシュは1枚の紙を見せた。
そこには基本方針として
・王族は権力を持たせず象徴として存在する。
・身分制度を見直し、将来的には貴族を廃止する。
・平民でも政治に意見を言える開かれた国会を目指す。
・身分関係無く誰でも勉学が出来る学校を作る。
「‥‥‥ふむ、なかなか立派な方針ではありませんか。」
「色々な者の意見を聞いて纏めてみた結果です。」
「これが全て実現できればレバニアは素晴らしい国になるでしょう。」
「今の所は只の理想論でしかありませんが、急がずにじっくりとやっていくつもりです。」
サリウスはガッシュの真剣な眼差しを見てかつての自分を思い出していた。
若い頃は仲間達と理想の国作りや国のあり方について議論をした。
しかし、実際国王になってみるとやはり現実は違っていた。
様々なしがらみや意見等でなかなか上手くいかない事もあった。
理想と現実は違う事はわかっている。
だからこそガッシュ、そしてノエルを支えていきたい、そう思っていた。
「ガッシュ代表、出来る限りの応援はさせて頂きます。」
サリウスとガッシュは固い握手を交わした。