元勇者とアイナと魔法使い
サブタイトル、若干変えてみました。
「アイナ先輩は卒業生だったんですかっ!?」
「魔法を使える者は殆どは通うわよ。でも、あの学校で覚える魔法より実戦で覚える方が多いから、あんまり役に立たなかったわ。」
「そうですよねっ! 私も効率が悪いって文句言ったら無視されました。」
「文句言ったのっ!? 彼処の教師はみんな良いとこの出身でプライド高いからやな奴ばっかりでしょ?」
「はい! 入学当初から酷い目に遭いましたよ‥‥‥。」
アイナとラベンダの二人、盛り上がってるな‥‥‥。
近くの森の中を見たい、というラベンダの希望で森を散策している。
同じ魔法使いだから、という理由でアイナにも同行してもらっている。
「これ、貴重な薬草ですよっ!? 図鑑でしか見た事無い‥‥‥。」
「そうでしょ? 私も最初はビックリしたわ。」
そういえば、アイナを初めてこの森に連れて来た時、興奮していたな。
何でもこの森にあるのは貴重な薬草で、売れば豪華な屋敷一個は買えるぐらいだそうだ。
俺なんか怪我した時に食べていたが貴重な経験をしていたのか‥‥‥。
ラベンダが薬草摘みに夢中になっている時にアイナにラベンダについて聞いてみた。
「アイナ、ラベンダは魔法使いとしてどうなんだ?」
「うん、あの娘ね、天才よ。」
「天才?」
「そう、ラベンダが持っていた魔法に関する論文を読んだけど凄いわよ。『魔法詠唱を省略化する魔方陣』とか『別の魔法を組み合わせて使える魔法の方法』とか常識を逸脱した考え方を持ってるわ。」
「でも、学校では評価されなかったんだろ? 教師達に見る目が無かったのか?」
「学校は優秀な生徒でも、教師の言う事を聞かないと評価されないのよ。私も似たような経験してるからわかるわ。」
アイナも苦労していたみたいだ。
まぁ、そういうのをわかりあえる仲間がいるのは良い事だ。




