元勇者、相談する2
シュヴィア城にやって来た俺はシュバルツに会いに来た。
「ノエル殿、どうされたんですか?」
「うん、ちょっと相談事でな。」
俺はアムールの件を話した。
「なるほど・・・・・・、実は最近の貴族の建築に関しては気にはなっていたんです。建築する為には国の許可が必要なんですが・・・・・・。」
そう言ってシュバルツはある物を見せてくれた。
「これは最近申請された貴族の家の図面なんですが、装飾等が豪華過ぎるんです。」
確かにそうだな。壁には装飾がこれでもかっ!ってぐらいしてあり、王族の家か、ってぐらいだ。
「これも建築士達が豪華主義の設計を勧めて来るんです。」
「断れば良いんじゃないか?」
「貴族達には建築の知識がありませんからね。言われるがままになってしまうんです。」
「そうか・・・・・・、でもこのままだと駄目なんじゃないか?」
「それは勿論わかっています。しかし、建築士達の反発が怖いですよ。」
「俺としてはアムールみたいな建築士が世の中に必要になって来る、と思うんだよ。」
「私も全く同じです。だから流れを変えるべきなんですよね・・・・・・。」
流れを変える、か・・・・・・。




