元勇者、相談する
「・・・・・・という訳で何から始めれば良い?」
俺はサラ達を呼んで相談する事にした。
「まずは、建物の修理からじゃないか? これから移民が来るかもしれないからな。」
「そうですね、まずは村の現状を良くしないと。良くも悪くも普通の田舎の村ですからね。」
「道も悪いから舗装しないとまず人も来ないよ。」
出るわ出るわ問題点。
「そういえば、資金をもらったんじゃないのか?」
そう、任命を受ける時にシュヴィア城に行って国王から村を開拓する為の資金を貰っていた。
「正直、これで何が出来るかわからないんだよ。ミレット、こういうのやった事あるか?」
「お城にいた時は僕の仕事でしたから。父上や兄上の無理難題に半分キレそうになりながらやってましたよ。」
ミレットは苦笑いしながら言った。
「お兄様、胃薬が手放せないでいたものね?」
15歳で胃薬のお世話になっているとは苦労して来たんだな。
「建築とか舗装に関しては『土木ギルド』に頼めば良いんじゃないかしら?」
「俺も建築魔法は使えるからな。アイナはどうだ?」
「私は土魔法を勉強し始めたばっかりだから・・・・・・。あ~、私の馬鹿っ!? 何で土魔法を覚えなかったのよっ!?」
・・・・・・アイナの奴、勇者パーティーの頃は自信満々のプライドの高い性格だったのに、変わったな。
まずは土木ギルドに依頼してみるか。




