元旦記念小説
「コレはどうやって着るんだ?」
「まずはこれを着て、帯で閉めて……」
「なんか凄い面倒くさいね」
「なれるまでは大変だけど慣れたら大丈夫だよ」
……何をやってるんだ?
サラ達がワイワイと騒いでいるみたいだが。
「あぁ、『キモノ』を着てるんですよ」
「キモノ? 慥かユウスケの故郷の服だよな」
「前にワ国から頂いた物があったんですが着方がわからなくてずっと保管していたんです。で、ナミさんが来られたんで……」
「なるほど、着方を教えてもらってる訳だ」
「そういう事です」
そういえばユウスケも昔は独特の服を着ていたけどアレはキモノだったのか。
「まぁナミの場合は独特ですけどね」
シキがそう言った。
「独特って?」
「女性のシノビで時には色気を武器に使う事もあるんです。だからワザと着崩れするんですよ」
「それはそれで大変そうだな」
「羞恥とかもありますからね」
その後、ナミの指導によりサラ達はキモノに着替える事が出来た。
「ノエル……、その、似合うか?」
「あぁ、似合うよ」
そう言うとサラはポッと顔を真っ赤にした。
その後、シュヴィアの一部ではキモノが一時期流行ったらしい。
あけましておめでとうございます。今年も『元勇者は静かに暮らしたい』をよろしくお願いします。昨日と今日とこの時期に合わせた内容の小説を書かせてもらいました。




