大晦日記念小説
「もう年の瀬だねぇ……」
「1年なんてあっという間だなぁ」
ギルドにてユウスケとガーザスの3人で俺達は雑談していた。
「そういえば、まだ冒険者やっていた頃にユウスケが『ソバ』を振る舞ってくれたよな」
「ソバ? 何それ?」
アクアが喰い付いてきた。
「ユウスケの故郷では今年の最後の日にソバを食べるらしいんだ?」
「何か意味あるの?」
「寿命が長くなるように、ていう昔からの言い伝えでね、縁起を担ぐんだよ」
「へぇ~」
感心したようにアクアは頷いた。
「俺達がギルドに所属していた頃、ユウスケがソバを作ってみんなに振る舞って大好評だったんだ」
「私も食べたい!」
アクアが目をキラキラさせて言った、うん、絶対興味持つと思った。
「そう言うと思って実は用意していたんだよ」
ガーザスがドンッとソバを置いた。
「いつの間にっ!? ていうかお前ソバを作れる様になったのか?」
「ユウスケに教えてもらったのを思い出しながら作ったんだよ」
「美味しそう〜」
アクアがヨダレを垂らしている。
(アクアは神なんだから別に必要ないような気がするけど……、言うだけ野暮か)
俺はそんな事をしながらソバを食べた。
ソバは美味かったしアクアも満足そうな顔をしていた。