元勇者、ナミを褒める
本日も更新します。コミカライズ化の影響でしょうか、アクセス数が1時間で万超えてビックリしております。
「どうでしたか?」
「いやぁ、凄いと思う。 無駄の無い動きで感心したよ」
俺は素直に感想を言った。
「ありがとうございます!」
ナミはピョンピョンと飛び上がり喜んだ。
「私達の仕事って表には出ないんでそうやって技を褒めてくれる事ってなかなかないんです」
「表には出ない、という事は暗殺、諜報か」
それはユウスケにも聞いた事がある。
ユウスケとパーティーを組んでいた頃、ユウスケの技を見て俺は素直に褒めた事がある。
その時のユウスケの顔は凄く驚いていて徐々に照れていった。
で、その時に聞いたのがシノビの仕事の事だ。
基本、シノビは表には出る事は無く存在さえもバレてはいけないそうだ。
何故なら仕事が国に関わる諜報活動や国に害を成す敵を秘密裏に暗殺する事。
なので成功しても褒められる事は無く、失敗すれば自ら死を選択する。
影の仕事なのだ。
まぁ、最近は緩和しているらしいが。
「そういえばナミ、シキ君は?」
「あぁ〜、アイツは別任務任されてトモおじさんと一緒に活動してるよ」
「ユウスケ、シキって誰だ?」
「あぁ〜、ナミの恋人だよ」
「恋人っ!?」
「ち、違うって!? まだそんな関係じゃないって!! こ、告白だってされてないし……」
真っ赤になってブンブンと首を振るナミ。
「いやいや、2人のやり取りは恋人同士に見えるよ、まぁ幼い頃からの知り合いだし当然かもしれないけど」
「それってもう恋人でしょ?」
「ちーがーうーって!!」
アクアの発言に必死になって否定するナミ。
「若いって良いなぁ……」
「ノエルだって若いでしょ」
「俺はほぼ魔王討伐に費やしていたからなぁ……」
「あはは……」
ユウスケ、苦笑いするのは止めてくれ、何気に傷つく。




