元勇者、ナミの実力を見る
久しぶりの更新でございます。昨日からニコニコ漫画の『水曜日はまったりダッシュエックスコミック』にて本作のコミカライズの連載が始まりました!こちらもぼちぼちと更新していきますのでよろしくお願いします!
「はじめまして! ナミ・アナンと言います!」
翌日ユウスケがナミを連れてきてくれた。
「ノエルだ、よろしく」
ナミは黒髪をポニーテールにしていて、結構かわいい顔をしている、年齢よりも幼く感じる。
ただスタイルは引き締まっていて所々には筋肉もついている。
付き具合から多分相当鍛えてはいるし運動量も半端ないんだろう。
「ユウスケ叔父から話は聞いてます。『同じ匂いがする仲間がいた』って」
「ユウスケ……」
そっぽ向きやがった……、まぁ大体わかるけどな。
「流石に町中で暗具を振り回す訳にはいかないからね。 此処が1番良いんだよ」
確かに手の内を見せる訳にはいかないからな。
それにうちの村の面々は基本的に口は固いからな。
「彼処に人形があるからあれを的だと思ってくれ」
「わかりました!」
そう言うと腰につけていた糸みたいな物を伸ばした。
「それがナミの武器か」
「はいっ! これで相手を拘束したり首を締めたり出来るんです」
「あれは結構特殊な糸なんだよ、まぁ見てもらえればわかるけど」
ナミは訓練場で人形と対峙すると目付きが鋭くなった。
と、一瞬にして姿が見えなくなった。
「えっ!? 消えたっ!?」
アクアが驚きの声を上げた。
「いや、違うな。 高速に移動しているんだ」
「サラはわかるの?」
「あぁ、ただ目を離すとすぐ見えなくなる」
と、トトトっという音と共に人形の胸にクナイが刺さった。
「命中率高いな」
「シノビは一瞬でも隙を見せると命取りになるからね、確実に仕留めなきゃいけないんだよ」
そして、トドメと言わんばかりに例の糸が首に巻き付いた。
一瞬柔らかそうな感じがするんだが……。
「これで終わりです」
ナミの声が聞こえストンと地面に立ちクイッと糸を引っ張った。
すると糸が人形の首に喰い込み一瞬にして首がおちてポトンと落ちた。
「なるほど、あの糸は刃物にもなるのか……」
サラは納得した様にウンウンと頷いていた。




