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元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
379/416

元勇者、サラの訓練を見まもる

この分までが4巻収録分となります。

 武器を頼んだ後、俺はギルドの訓練場に来ていた。


 訓練場ではサラが汗を流していた。


「サラ、精が出るな」


「ノエルか、久しぶりに戦うからな。感覚を取り戻していた所だ」


「そうか、戦うのは魔王軍以来か」


「そうだな、あの頃の私は戦う事しか興味がない奴だった……」


 フッと笑うサラ。


 ……何か嫌な思い出があるのか?


「魔属領には今回みたいな大会は無かったのか?」


「まぁあるにはあった。私はその大会に参加して魔王軍の四天王になれたんだけど」


  魔王軍は本当に実力主義なんだな……。


「ただ四天王の頃が幸せだったかと言うとそんな事は無い。常に立場を死守する為の必死だったからな、だから今は幸せだ。何にも立場とか関係が無いのがこんなに楽だったとは……」


 サラは感慨深い様に言った


「そうか、サラがそう思うなら今が幸せなんだろうな」


 俺はそんな風に思った。


「あぁ、村に来た時の私は何にも知らなかったから全てが新鮮にだった……」


 最初は奴隷だったもんなぁ。


 それが段々と増えていくと同時に村も発展していった。


「まだまだ村は発展していくしこれからもよろしくな、サラ」


「ノエル、こちらこそだ」


 俺達はその後も思い出話に盛り上がった。






 



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