元勇者、新たな剣と盾を作る
「さて、困った……」
武術大会への参加は決定事項だが困った事が1つだけある。
それは武器だ。
勇者時代に使っていた聖剣は現在、教会に保管されている。
そして村に帰って来てからは武器は短刀だけで基本的に身に付けてない。
つまり武器が無いのだ。
別に剣であるならば何でも良いじゃないか、と思う人もいるだろうがそれは断じて違う。
なぜなら武器も育てる物であり使う者と同じく成長していく物なのだ。
だから、これは俺に取って結構重大事項だったりする。
何せ公の場で戦わなければならないのだ。
「オーダーメイドで剣と盾を作って貰うのは出来るか?」
「勿論、出来るっス」
俺はヨーミリの鍛冶場を訪ねて剣と盾を作って貰うようにお願いした。
「勇者であるノエルさんの武器を作れるなんて光栄っスよぉ」
「どんな感じが良いっスか? やっぱり聖剣みたいな感じが良いっスよねぇ」
「いや、俺はもう勇者じゃないから普通の冒険者と同じ感じで良い」
「それじゃあ手のサイズを測らせてほしいっス」
「手のサイズ?」
「フィットした方が使いやすいっスよ」
確かにそうだ、手に馴染むかどうかが重要なのだ。
ヨーミリは俺の手のサイズを細かい部分まで測った。
「すぐに作業に取りかかるっス! 完成したら連絡するっス」




