表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
366/416

元勇者、ルーヤの想いを知る

 ワイズ商店がオープンして1ヶ月が経過した。


「売り上げの方はどうなんだ?」


「おかげ様で好調だ。 やっぱり商品が良いんだろうし口コミでお客さんも増えてきている。特にルーヤの加護をつけた例の装飾品、すごいぞ」


「凄いって何か効果があったんですか?」


「あぁ、初日に指輪を買ったお客さんが来て『買った翌日に運命の出会いがあった!』て報告があったり、イヤリングを買ったお客さんは『クリティカル率が上がった!』とか反響が凄かった……」


「みんな……、喜んでくれてるの……?」


「あぁ、そうだよ」


「よかった……」


 そう言ってルーヤはポロッと涙をこぼした。


「ど、どうしたっ!?」


「今まで……、この力を使って……、褒められた事が無かったから……、私……、必要ない子だと思っていたから……」


「そんな事は無いですよっ! ルーヤさんは凄い力を持ってるんですから誇るべきですよっ!」


 そう言ってリリアはルーヤの手を握った。


「ここにいる人達は間違いなくルーヤさんの味方です! だからもっと胸をはって自信を持ってください!」


「リリア……、ありがとう」


 ルーヤはリリアの手をギュッと握り返した。


 俺はそれを優しく見つめていた。



 後日、アリスがやって来た。


「やっぱりノエルに任せて正解だった! 私の目に狂いは無かったね!」


 ルーヤの近況を教えるとアリスは笑顔でそう言った。


「ルーヤは頼られたり感謝されたりする事が少なかったからね、私以外では初めての経験かもしれない」


「まぁ、ルーヤも徐々にだが溶け込んでいるから今の所は問題は無い」


「うんうん、あっそうだ! 実はね魔族領で取れた食物を人間領で販売したいと思っているんだけどまずはこの村で売ってもらえないかな?」


 ……また厄介な話を持ち込んでくるな。


 後日、色々相談して食べやすいように保存食や飲み物にして売ったらコレもまた大評判になったのは別の話……。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ