幕間 変化に気づく人々2
レバニア城内は忙しかった。
近日中に行われる戴冠式及びカイン王子とステラの結婚式の準備で忙しかった。
それは警備を勤める騎士団の面々も同じである。
「花火の準備は出来たか?」
「あぁ、大きな花火が打ち上げられるだろう。」
このような会話が一部の騎士や兵士の間で行われていた。
知らない人から見れば祝福の花火を打ち上げるのだろう、と思うだろう。
しかし、実際は違う。
とある日の深夜
誰もが眠っている時に騎士団の集会場には数人が集まっていた。
「第35部隊、全員の参加が決まりました。」
「我が部隊も同じです。」
「同じく、我らの魂は将軍にお預け致します!」
「そうか・・・・・・。」
中心にいたのはガッシュ将軍である。
ノエルと会ってから彼はクーデターの準備を密かに始めていた。
信頼できる部下を集めクーデターの件を話し人集めを始めた。
武器も騎士団で管理しているので問題はない。
参加者も騎士団のメンバーがほぼ参加する事になった。
「この計画に参加を表明をしてくれて本当にありがたい、と思っている。この国は今転落への道を走り続けようとしている。誰かが命をかけて止めなければならない。それが出来るのは我らしかいない。だが、我らに正義があるとは言わん。何が正義か何が悪なのか、それは我らが決める事ではなく、後世の人々が決める事だ。」
ガッシュ将軍の言葉に黙っている部下達。
「もし、直前に裏切る者が出るとしたらそれは仕方がない事だ。儂は恨みもしないし、憎んだりもしない。それが運命である。それでもこの計画に参加してもらえるか?」
「勿論です。我々は将軍に鍛えられこれまでやってこれました。将軍と共に戦いましょう。」
「ありがとう。決行日は戴冠式当日だ。」




