元勇者、ユウスケの彼女と会う
「へぇ~、そんな事があったんだ」
俺はユウスケの店『ハーブ亭』に来ていた。
「神様に魔族に天使······、何でもアリになって来たね」
「当初に比べたら賑やかで良いよ」
そう言って俺はコーヒーを飲んだ。
店内はピークは過ぎて客の数は少ない。
「繁盛はしてるのか?」
「おかげさまでね、前のオーナーからの常連さんとか新規のお客さんが来たりするから生活にも余裕が出来てるよ」
「そうか、じゃあそろそろミナと所帯を持っても良いんじゃないか?」
「なっ!? いきなり何言ってんのっ!?」
ユウスケが顔を真っ赤にしている。
「いや、だっていずれは結婚するんだろ?」
「そ、そりゃあ······、ねぇ」
「だったら今が一番のタイミングだと思うんだけどな、まぁ余計なお世話か」
「そう言う事いうならノエルが一番不安だよ。ガーザスはもう結婚してるし僕達の中ではノエルが唯一の独身なんだよ」
「うっ!? ······そこは、まぁいずれはな」
「そう言ってると段々とタイミングが無くなっちゃうよ」
······ユウスケ、絶対倍返しにしてるだろ。
恋愛の話を振るんじゃなかった。
と、カランカランと言う音と共に扉が開いた。
「ただいま~、ってノエルさんっ!」
「ミナ、久しぶりだな」
「あの依頼ぶりですね、あの時はお世話になりました」
久しぶりに見たミナは昔の騎士としての顔ではなく柔らかい表情をしていた。
「すっかり貴族の面影が無くなったな」
「あの頃は色々無理をしていましたからね、ユウスケのおかげで今が一番充実しています」
そう言ってミナはニッコリと笑う。
うん、楽しそうで何よりだ。




