元勇者、アクアの実家へ行く
久しぶりの更新になります!
魔力の供給に関してはエリンジャーに任せる事にして俺達は屋敷を出た。
「とりあえずは解決の目処はついたけどもう少し神界を見ていきたいですね」
「そんなに観光出来る所なんて無いよ」
「あっ! 私、アクアさんの家を見てみたいです」
「えっ!? 私のっ!?」
リリアの発言にアクアは驚きの声をあげた。
「以前、アクアさんが神界の家について話していた事があって気になっていたんです。『でっかいお屋敷だ』って。アクアさんって人間界で言う貴族なんじゃないか、思っていたんです」
「いや、そんな事は無いけど『でも、実家はデカイのは事実でしょ?』フローラーーーッ!!!」
「否定してもしょうがないじゃない。水とか火とかは世界が生まれた時から存在してる訳だからそれだけ歴史が長いのよ。その分、神界での影響も大きい訳」
「名門、と言う事か?」
「そういう事。因みにあの水色の家がアクアの実家ね」
「何しれっとばらしてるのっ!?」
フローラが指差した先には確かに水をイメージした家が建っていた。
「公爵家ぐらいの大きさですね」
「アクアさんってお嬢様だったんですね」
「うぅ······、そう言われるのが恥ずかしいかったのに」
「別に恥ずかしがる事は無いだろ?」
「今だったら上級神のレミル様がいらっしゃるんじゃない? せっかくだから顔だけ出して行ったら?」
「えっ!? お姉ちゃんがいるの······」
アクアの顔色が明らかに悪くなった。
もしかして仲が悪いのか?
と、思っていたのだが実際は違っていて······。
別の理由がある事をすぐに知る事になった。
『元勇者は静かに暮らしたい』1~3巻、集英社ダッシュエックス文庫から発売中です。更に現在コミカライズ企画が進行しております。




