表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
271/416

幕間 ノエルが勇者になった後2

 とりあえずミナの話を聞く為にギルド内の酒場に移動した。


「それで······、家が没落した、ってどういう事? もしかしてあの盗賊団の件で?」


「いえ、あの件に関しては団長からお褒めの言葉も頂きましたし兄を勘当して事実上我が家と絶縁しましたから問題は無かったんです」


「それじゃあなんで······?」


「最近、勇者パーティーが魔王討伐の為に旅立たれたじゃないですか」


 僕はコクりと頷いた。


「国は魔王討伐に莫大な資金をかけているんです。その分、貴族に与えられる資金を減額されたんです。我が家みたいな貧乏貴族にとっては死活問題なんです。そもそも私が騎士団に入隊したのは実家を支援する為だったので······」


そんな事情があったなんて······。


「合わせて騎士団のお給料も減ってしまいました。自然と仕送りも出来なくなり家族と相談して爵位を返還する事に決めたんです。それと同時に騎士団も辞めました」


「それで冒険者になった、と······」


「えぇ、冒険者の方が収入が良いと話を聞いた物ですから」


「そっか······、ノエルが聞いたら謝るんじゃないかな」


「え? なんでですか? そういえばノエルさんとガーザスさんの姿が見当たらないんですが」


「実はパーティーは解散してね、ガーザスは実家に戻って家を継ぐ事になって、ノエルは勇者になったんだ」


「えっ!? 勇者ってノエルさんなんですかっ!? 勇者の素性は一切極秘なので······」


「このギルド内では有名な話だよ、そんな訳で僕だけ冒険者を続けているんだよ」


「そうだったんですか」


 僕とミナはこうして一時的にパーティーを組む事になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ