元勇者、ユウスケの家の事情を聞く
俺はユウスケを村を案内した。
「空気が美味いし自然もあって最高の環境ですね。僕の故郷を思い出します」
「ユウスケの故郷、ってワ国だったよな?」
「東にある小さな島国ですよ」
「あぁ、そういえば聞きたい事があったんだ。ユウスケはアリアっていう名前に聞き覚えはないか?」
「アリア? 僕の母方のお婆ちゃんですけど」
ビンゴだったか・・・・・・。
俺はユウスケに先祖の話をした。
「マジですか・・・・・・、だとしたら僕とノエルさんは遠い親戚になりますね」
「そういう事になるな、ユウスケはアリアの事は知っているのか?」
「勿論ですよ、アナン家でも伝説の人ですから・・・・・・」
伝説の人?
「僕の実家であるアナン家ってワ国の中でもかなり特殊な家なんです」
「特殊?」
「はい、先祖代々国の防衛『防人』の役割をしていて、ハッキリ言うと異常なくらい強いんです」
ユウスケ曰く防人の一族はアナン家を含めて4つ存在しており、それも何処もかなり強いらしい。
「アナン家は主に『呪術』、『暗殺』を得意としている一族でアリアはその中でもトップクラスの呪術師でもあり暗殺者なんです。なんですが・・・・・・」
「何か問題でもあるのか?」
「自由奔放な人で『一つの世界の常識に縛られたくない』ってワ国を飛び出して世界中を旅して回ったんです。多分、その最中でこの国に来たんでしょうね」
そう言って苦笑いするユウスケ。
「はぁ~、かなり強烈な人みたいだな」
「えぇ、いまだに現役ですから」
・・・・・・は?
「・・・・・・ちょっと待て。現役って?」
「あぁ、あまりにも強すぎて人の限界を越えちゃったみたいで・・・・・・、所謂『不老不死』なんです」
「はああああぁぁぁぁっっっっ!?」




