表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
元勇者編
26/415

元勇者、両親の真実を知る

「お主の父である『クアント・ビーガー』は当時、レバニアでは1、2の実力を誇る騎士だった。儂も一緒に戦い魔物討伐しに行った物だ。」


 親父が強かったのは知っているが、そこまでだったのか。


「将来の軍の幹部候補として、未来は約束されていたのだが・・・・・・。」


「その梯子を外したのが、現在のレバニア王、なんですか?」


「その通りだ。先代の王は優秀な方だったが、その息子、現在の王は昔からワガママで自分の言う通りにならないと気がすまない質だった。」


 まぁ、初めて会った時は性格悪そうだな、って感じがしたがそのままだったか。


「その王子がお主の母『ユリア・カンバース』に一目惚れしたのがクアントが軍を去るきっかけとなった。」


 えっ!? お袋がっ!?


「お主の母は、レバニア国内では有名なぐらいの美人だった。クアントとは幼馴染みで、二人は将来を誓いあい、国を支える覚悟をしていた。だが、王子がユリアに一目惚れした事で状況が一変した。王子は半ばユリアの両親を脅しユリアを無理矢理婚約者にしたのだ。」


「愛する二人を無理矢理引き剥がすとは・・・・・・っ!!」


 サラが明らかに怒っている。


「クアントはショックを受けたが暫くは軍に勤めていた。だが、ある魔物討伐の際、深手を負い、軍を去る事になった。今考えれば王子がクアントを追い出そうと無理難題を言っていたのだ、と思う。」


「先代の王は注意しなかったのか?」


「勿論、激怒して王子を勘当しようとしたが周りに止められた。特に先代の王妃が王子を溺愛していて『王子を勘当するなら私も出ていく!』と言って壮絶な夫婦喧嘩が行ったらしいが、結局は王が折れたのだ。」


「でも、結局はお袋は親父を選んだんだろ?」


「うむ、結婚式当日にユリアはクアントの元に行ったのだ。ユリアの両親も共に王都を去りこの地にやって来たのだ。」


 お袋、凄い行動的だったんだな。


 まさか、そんな壮絶な出来事があった、とは・・・・・・。


「儂は、今回の件はその時の復讐ではないか、と思っておる。あの時の王子の怒りは凄まじかったからな。指名手配犯にしようとしていたが、そこは王が止めた。」


「だから、俺から全てを奪おうとしたのか・・・・・・。」


 何て言うか、完全な逆恨みじゃないか。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ