元勇者、他国の事情を知る
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「移民が増えてる?」
シュバルツからそんな話を聞いた
「あぁ、我が国だけでなくレバニアやその他諸国にも増えているらしい」
「なんでまたそんな事になってるんだ? まさか魔獣が増えてきたとか」
「いや、どうもそれより質が悪い話みたいだ」
シュバルツが呆れた顔をする。
「私の友人から聞いた話なんだが、『マルグス』という国が内政の悪化が原因らしい。なんでも第2王子と第3王子の間で後継者争いが勃発しているそうだ」
「ちょっと待て。第2第3がいるんだったら第1王子がいるだろ?」
「その第1王子が私と知り合いなんだが・・・・・・、シュヴィアに亡命してきたんだよ」
「王子が? なんでまた?」
「婚約者に浮気されていたらしい。しかも相手は第2王子。結婚式直前に自分の婚約者と第2王子が逢い引きしていたのを目撃したらしい」
「そりゃあなんとも・・・・・・」
「それで全てがどうでもよくなって私を頼って来たんだ」
うん、かなりのショックだろうな。
「でも結婚式直前の逃亡だろ? マルグスは混乱しただろうな」
「ところがマルグス王は強かな人で結婚式は第1王子を第2王子に変えて決行された。それに納得がいかなかったのが第3王子。第3王子は第1王子を慕っていたから第2王子と第1王子の元婚約者の裏切りが許せなかった。推し進めようとするマルグス王も許せない。それで反乱を起こして現在に至る」
「シュヴィア的には大丈夫なのか?」
「余り他国に干渉しても良い事はありませんからね・・・・・・」
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