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元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
254/416

元勇者、前魔王の近況を知る

現在日間ジャンル別ランキングハイファンタジー部門79位です。

 俺達がサザラスと会って数日後、アリスが訪ねてきた。

 

「障気が収まって来たのか」


「うむ! これで人族の受け入れも可能となる!」


 頭を悩ませていた事が解決できたみたいでアリスはいつになく笑顔だ。


「という事は前魔王が目を覚ました、という事か」


「うん、それなんだけど・・・・・・、今は我が家でメイドとして働いて貰っているんだが父上の記憶も多少残っているみたいなんだ」


「まさかトラブルがあるのか?」


「いや、その逆。私の顔を見るなり『すいませんすいませんっ!!』って涙目で土下座してきた。姿形はか弱い女性にはなったんだが娘としては凄く複雑で・・・・・・」


「それは・・・・・・」


「今日だって本当は連れてこよう、と思ったんだが本人が『ゆ、勇者様にあんな事を言って私には会わせる顔がありませんっ!!』って言ってガタガタ震えながら涙目で拒否してきた」


「ん~、それって前の性格と真逆になってるんじゃないかな? 生まれ変わりの時にあるんだよ。前世で権力を持って悪事をやっていた人は来世では庶民になって何をやっても報われないって。女神様から『世界のバランスを保つ為』って聞いた事があるよ」


 アクアが言った事に合点がいった。


「しかし、あそこまでネガティヴだとこの世は生きづらいと思うが・・・・・・」


 サラが不安そうな顔をしている。


「しっかりと監視はいるから大丈夫。決して一人にはさせないし私も声をかけているから」


 そう言うアリスの顔は何か晴れやかだった。


「なんでアリスは晴れやかな笑顔をしてるんだ?」


「多分、形はどうあれ親と一緒に生活出来るのが嬉しいんじゃないかな?」


 あぁ~、そういう事か。 



『元勇者は静かに暮らしたい』発売まで後5日となりました!各書店サイトで予約受付中です!よろしくお願いいたします!

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