元勇者、サザラスが魔王になった経緯を知る
誤字報告ありがとうございます。名前さえも間違えてしまう体たらくですがこれからも間違えていたらご指摘お願いします。
「すいませんね、ちょっと色々と準備をしていた物で……、ってどうかしましたか?」
サザラスが奥から出てきた。
「サザラス、あんた初代魔王なのか?」
「あぁ~……、流石は勇者ですね、えぇその通りですよ。私は人から見れば魔王と呼ばれる存在でした」
サザラスはあっさりと認めた。
「で、でも魔王は倒された筈じゃ……」
「えぇ、表向きはそうなっていますがね、実際は違うんですよ。まず私が魔族側に付いた理由ですが昔はレバニア国の宮廷錬金術師として活動していました」
「えっ!? レバニアのっ!?」
「えぇ、ですが当時の王族や貴族は庶民の事など顧みる事無く自分達の利益しか考えていなかったんです。私は何回も庶民にも錬金術を用いた方が良い、庶民の生活を向上させた方が国の利益になる、と言いました。しかし、聞く耳は持ってはくれませんでした……」
レバニアの王族は昔からそうだったのか、どんなに時が過ぎても根本的な事は変わらないんだな。
「結局、私は王族に盾突いた罪で国外追放を受けました。それでたまたま魔族領に行きついたんです。当時の魔族領は生活能力も今よりも低くて私は彼らの為に錬金術を使う事にしたんです」
「それって結局当時の貴族や王族が悪い、って言う事じゃないか」
「しかし、知恵を付きすぎたおかげで人間族と敵対するようになってしまいました、そこは反省するべき点でした……。いつしか私は人間族から魔王と認定される様になってしまったのです」
「完全に逆恨みじゃない。自分達が追い出したのにっ!」
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