元勇者、サザラスの正体に気がつく
サザラスが初代魔王という事実にガーザス達はパニックになっていた。
「って言うか、ノエルはどうしてわかったのっ!?」
「まぁ、こんな所にいて普通の人間ではない、という事はわかっていた。確信出来たのはあの写真だ」
俺は本棚の真ん中の段にある写真を指差した。
そこにはサザラスと他の人物達が写っているのだがその中にミラージュの姿があった。
「この写真は多分、魔王討伐の時の奴だろ」
「って言う事はこの写真に写っているのは初代勇者パーティー? でも、魔王を倒しに来た雰囲気じゃないわね」
「確かに。これから倒すのににこやかな笑顔で一緒の写真を撮るわけ無いよな」
「つまり、初代魔王サザラスと初代勇者パーティーの戦いには俺達の知らない事実がある、という事だ。それは人族にとっては都合の悪い事なんじゃないか、と俺は思っている」
「ノエル、頭良い~・・・・・・」
メナルティがぱちぱちと拍手をした。
「サザラス・・・・・・、人間界から・・・・・・追い出されたの」
「追い出された? 自分から魔族領に行ったんじゃないの?」
アイナの質問にメナルティは首を横に振った。
「人間界の王族から・・・・・・嫌われて・・・・・・追い出されたの」
「王族と喧嘩して追い出されたのか?」
「ちがーう・・・・・・、一方的・・・・・・冤罪かけられたの」
冤罪?
メナルティが言ってる事が正しかったらコレ今までの魔族との戦いとか色んな物がひっくり返る可能性が高いぞ。
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