表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
228/416

元勇者、ミラージュに頼む

 早速俺はシュヴァルツに相談してみる事にした。


「歴史書ですか、一応学者が編成した物がありますが専門的な上に小難しいので一般的には余り受け入れていないのが現状です」


 そう言って苦笑いするシュヴァルツ。


「魔族との争いの歴史とかを研究している奴とかいないかな?」


「いるにはいますけど……、彼らは地位や名声の為に研究していますからね。別に分かってもらおう、と思ってやっている訳ではありませんよ。それにプライドも高いですし」


 そういえば、勇者をやっていた頃に『賢者を仲間に入れた方が良い』てアイナが言って交渉したけどいつのまにかその話、無くなってたんだよな。


 その間、アイナの機嫌はめちゃくちゃ悪かったけど多分喧嘩したんだろうな。


「国の研究機関に所属している研究者達は特にひどいです。自分達の知識欲を満たす為に研究していて世の為人の為なんて関係ないですからね」


「世に出して初めて知識は役に立つはずなんじゃないか?」


「彼らはエリート意識がありますから最初から見下してくるんです。私も昔家庭教師についてもらった事があるんですが、何処か言葉に棘があって好きにはなりませんでしたね」


「でも、国の機関に所属しているんだったら成果を出さないとダメだろ?」


「何度か言ってるんですけどねぇ……」


 言ってもダメか……。


「じゃあ民間はどうなんだ? 一人ぐらいはいるだろ、まともな奴は」


「う~ん……、心当たりはないですね」


「おいおい……」


 八方ふさがりじゃないか……。


 と、扉が開かれた。


「どうした? 二人そろって暗い顔をして」


「ミラージュか……、実は」


 俺は歴史書の事を話した。


「それだったら、聖国でこの世界で起こった事を纏めているけど?」


「マジかっ!?」


「しかも、普通の人にもわかりやすい様に物語になっているけど」


「物語か、やっぱりそっちの方が広めやすいんだろうな」


「よかったら何冊か持ってくる事は出来るけど」


「頼むよ、これからの参考にしたい」


 俺はミラージュに聖国の歴史書を持って来てもらうように頼んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ