元勇者、魔王に頼まれる
なかなかアイデアが出ずまた期間が開いてしまいました。
ある日、アリスがやって来た。
「久しぶりだな、魔族領も忙しいのか?」
「あぁ、でもだいぶ落ち着いてきた。それで、実はノエルに頼みたい事がある。」
「頼みたい事?」
「実は各人間国と魔族との本格的な交流をさせたい、と思っていてそのテストとしてこの村に移住させたい、と思っているんだ。」
「移住? 大丈夫なのか、魔族領と人間国では環境が違うだろうし。」
「でも、この村には魔族の子供達が住んでいるじゃないか。最初は戸惑うだろうが徐々に環境になれれば問題ないと思う。」
「しかし、移住者はいるのか? つい最近まで敵だった所に住むなんて抵抗とかする奴がいるんじゃないか?」
「それは人間だって同じじゃないか。勿論、未だに人間と敵対している輩もいる。それは肯定もしないし否定もしない。色々考えもある訳だし、それを頭ごなしに否定してもしょうがない。でも、我々は人間の事をあまり知らないし人間達も魔族の事を知らないだろう。お互いの事を知らずにいるのは損だと私は思う。」
アリスの発言に俺はうぅむ、と唸ってしまった。
確かにお互いの事を知らずに関係を改善していこう、なんていうのは無理な話だ。
「わかった、その話を受け入れよう。」
こうして、この村に魔族が住む事になった。




