リンダが嫁いだ理由
「そういえば、なんでリンダはカーネバース家に嫁いだんだ? 普通、王族だったら他国の王族だったりと結婚すると思うんだが? カーネバース家は王族なのか?」
「まぁ、疑問に思いますよね。うちは伯爵家で王族との繋がりはなく、どちらかと言うと贅沢しなければ生活出来るくらいのレベルなんです。」
エレンがそう言って苦笑いした。
「色々偶然が重なったのよ。まず私は最初別の婚約者がいて嫁ぐ予定だったの。」
「・・・・・・まさか、破棄されたのか?」
「えぇ、しかも我が国主宰のパーティーの場で。よく聞く『真実の愛』よ。おかげでとんだ恥をかかかされたわ。」
「カインお兄様は、それを見て指を指して笑って後でお母様とリンダお姉様の二人で袋叩きにされていましたわ。」
・・・・・・どうして、火に油を注ぐ事をするのかね。
「私はその現場にいまして、当時は私はその婚約者の取り巻きみたいな感じだったんですが、その後リンダがベランダで泣いていたのを見かけて声をかけたんです。それがきっかけで次第に仲良くなっていきまして、プロポーズをしたんです。」
そりゃあ傷ついた直後に優しい言葉をかけられたら落ちるよな。
「お父様からしたら口うるさいのがいなくなったから清々したんじゃ無いかしら? 結果、我が家を崩壊させたんだから・・・・・・、出来る事なら地獄の底まで追いかけてこの手で1発ぶん殴ってやりたかったんだけど。」




