元勇者、メイアの意外な顔を知る
「今回のお茶会、かなりの上出来みたいね。リリアも成長してくれたし、やっぱりノエルの元に送って正解だったわ♪」
俺は王妃様に呼び出され王都に来ている。
「しかも、ケンビアとコバルトも良い方向へと向かっているみたいだし、外交としても申し分は無いわ。」
「こういう結果になるって知っていたんじゃ無いのか?」
「いいえ、まぁ穏やかに進めてくれれば良かったのよ。最初から結果を出すなんて難しいわよ。私もそこまで鬼じゃないんだから。」
「まぁ、しかし・・・・・・、まさかメイアの元婚約者が謀反を企ていた張本人だった、とはなぁ。」
メイアは国に帰り父親にミラージュから言われた事を報告した。
聖王の言う事なら、と調査を開始した結果、主犯がメイアの元婚約者の家である事が発覚。
メイアの元婚約者の家はずっと国王に支えていたので衝撃はかなりの物だったらしい。
それよりもブチギレたのがメイアだ。
彼女は『ケンビアの剣姫』と呼ばれるくらいの実力の持ち主。
元婚約者の家に乗り込んで大暴れしたらしい。
その時の情景はなんでも『修羅』だったらしい。
元婚約者の家は物理的にも身分的にも金銭的にも叩き潰されたそうだ。
「敵陣にたった一人で乗り込んで行くようには見えなかったけどなぁ。」
「まぁ、私の教え子だからね。」
「・・・・・・ちょっと待て。教え子だって?」
「だから、メイアやアミアに剣術を教えたのは私。王族はね、命を狙われる可能性はいつだってあるの。だから、自分の身は自分で守らなきゃいけないのよ、最終的には。」
だから、教えたのかよ・・・・・・。
何て言うか、この近隣の姫はみんなして強いんじゃないか、と思う。




