聖王、王女達に真実を伝える2
「あの、それってどういう事ですか?」
「詳しく話すとレイスには婚約者がいたんだけどその婚約者、スカウドにも手を出しちゃったのよ。で、その婚約者が妊娠したんだけど、レイスは『行為』をしてはいなかった。だから、大問題になったのよ。」
「あ、あのその婚約者ってまさか・・・・・・。」
「大丈夫、その婚約者って実は魔王の手先でね、人間界の結束を潰そうとしたらしいの。丁度その騒動に私達が来て解決したんだけど、一度拗れた関係は直らなくなっていた。血を分けた兄弟ともなると余計にね。だから、クーデターとか戦争になったとかは無いの。」
「そうだったのか・・・・・・。でも、なんで真実が今までばれなかったんだ?」
「当の本人から、『表沙汰にはしないでくれ。』と言われたのよ。流石に色恋沙汰で国を二つに分けるなんて体裁的にも他国からも色々見られるだろうし・・・・・・。」
「確かにその通りですわね・・・・・・。」
「でも、結構色んな尾ひれや背びれが後からついてきたみたいね。まぁ、噂話なんてそんな物なのよ。でも誰かが意図的に大袈裟に広めたかもしれないわね。」
「つまり、私達が仲が悪い方が都合が良い、という輩がいる、という事ですか?」
「そう言う事かしら。『敵は身内にいる』かもしれないわよ。」
・・・・・・絶対何か知ってるな。