リリア、料理の腕をみせつける
気づいたら200話目です。読んで頂いてる皆さん、ありがとうございます。
「それで今回は皆様方にも体験していただこうと思いまして、材料は既に用意してありますので。」
そう、リリアが考えたお茶会というのは、ただ話すだけではなく『体験型』お茶会を企画した。
「ど、どうしてそう言う事に……。」
「私達は庶民や平民がいるからこそ生活が成り立っているのです。『立っている』のではなく『立たされている』んです。庶民の生活を体験するのも良い事だと思いますよ。わからない事があったら教えますから。一応見本として私が焼いたクッキーがありますからどうぞ食べてください。」
リリアはカゴに入ったクッキーをテーブルに置いた。
恐る恐るクッキーを頬張る王女たち。
「お、美味しいっ!」
「コレ、本当にリリア様が作られたんですかっ!?」
「……意外。」
「勿論です♪」
エッヘンと胸を張るリリア。
まぁ、このレベルに行くまでに俺の胃がどれだけ犠牲になったか……。
「リリア様、また少し腕が上がりました? 前に食べた時より美味しくなってますよ。」
レイチェルは以前来た時に食べた事があって知ってるんだよなぁ。
まぁ、その言葉に特にショックを受けているのがアミアとラミアだ。
ミネルバはコクコクと頷いている姿が小動物の様だ。
「さぁ、エプロンも用意してありますからどうぞこちらに。」
簡易型キッチンが用意されているテーブルにリリアがニコニコ笑いながら手招きをする。
アミアとラミアはひきつっている、ミネルバは相変わらず無表情だ。
さて、どんなことになるやら……。