コミュニケーションは先手必勝
王女達を連れてお茶会の会場へと向かう。
「王女様達はこの様な場所に来られるのは初めてですか?」
「えぇ、普段はお城から出る事は無いので。」
メイアがそう答える。
「メイア様は自国の内情は余り知りませんから。私は領地を巡回していますから。」
アミアの言葉にメイアの笑顔がひきつった。
なるほど、確かに関係は良くないみたいだ。
「・・・・・・二人とも、ケンカはダメ。」
「そうですよ、今日は仲良く行きましょうよ。」
レイチェルとミネルバが二人を抑える。
・・・・・・何か人間関係がわかるな。
「さぁ、こちらが会場となります。」
「あら、綺麗な庭園ですね。腕の良い庭師がいるんですね。」
「私がやりました。皆様、ご無沙汰しております。」
『キャミィ様っ!』
キャミィの姿をみた王女様達は驚きの声をあげた。
キャミィはアミア達とも当然顔見知りだ。
「こちらにいらっしゃったんですか、心配していたんですよ。」
「ありがとうございます。今はこうしてのんびりと暮らしております。」
「どうぞ、皆さん席にお着き下さい。お茶は既に準備をしてありますので。」
リリアの言葉に王女達は席につく。
「今回のお茶会は今までとは違う志向をご用意致しました。」
「今までとは違う、と申しますと?」
「ちょっと皆様にもお手伝いして頂きたい事があります。それは後程としてまずはお茶でもどうぞ。」
「この匂いは・・・・・・、ハーブティーですわね。」
「凄く良い匂いですわね、味も美味しいですね、有名な茶葉を使っていらっしゃるのかしら?」
「実はこの村でキャミィ様が育てた茶葉を使っているんです。」
『えぇっ!?』
「今回出されるお茶やお菓子は全てこの村で作られた物を使わせていただきました。因みにお菓子は私が作りました。」
「えぇっ!? き、騎士姫と名高いリリア様がっ!?」
「はい♪ やはり料理も作れないと。」
・・・・・・数ヵ月前は料理をした事が無かったけど、最近はメキメキと上達してるからな。
王女達は驚きの表情を隠せなかった。




