お茶会の準備は情報収集から
リリアは頭を抱えていた。
「大丈夫……、じゃなさそうだな。」
「ノエル様、どうすればいいんでしょうか? 参加ならともかく主催なんて……。」
王妃様曰くお茶会は各国の持ち回りだそうで今回たまたまシュヴィア国で行う事になった。
いつもは王妃様が主催となり指示を出していたのだが今回はリリアに全てを一任する事にした。
「学校のお茶会とはまた違いますからね。ある種の外交みたいなものですからね。」
シュバルツはリリアを同情する目で見る。
「そんなにお茶会って重要なのか? いまいちピンと来ないんだが。」
「男にはわかりませんよね。俺は母上の準備を手伝った事があるからわかるんですけど……、ある種の『戦場』ですよ。」
「戦場?」
「えぇ、刃を持たない代わりに言葉の刃で相手をけん制する。特に王族となると国を背負ってますからね。」
そうなのか……。
「リリア、まぁ俺達も協力するから。手伝える事があるなら言ってくれ。」
「ありがとうございます……。しかし、何から手をつければいいのかわからないんですよ。」
「お茶会に必要な物、と言うと……、御茶と菓子だよなぁ。」
「それだけじゃなくて場所も大事ですよ。雰囲気と言うのがありますから。」
「そうだなぁ……、前のお茶会がどんな感じかわかればいいんだけどなぁ。リリアは参加してないんだよな。」
「はい……、でも友達に聞いてみればわかるかもしれません。前回の主催は『ケイレル国』で、その王女とは友達ですから。」
そうだな、情報は欲しいよな。




