元勇者、同盟を結ぶ
今回メドウィン領を訪れたのには実はもう一つ理由がある。
リリアの提案でハノイ領とメドウィン領で同盟を組む事にしたのだ。
協力関係を結んでお互いの利益になる事をやっていこう、上下関係では無く対等な関係を結んでいきましょう、という同盟を作る事になった。
「私達『中央』は、なかなか地方まで監視するのは難しいんです。だから、地方は地方でまとまってもらうのが一番良いんです。」
「確かにその通りです。一部地域は中央の監視をすり抜けて好き勝手にやってる、という話を聞いた事があります。」
「母上が実家にいたのもそれが原因の一つでした。叔父達が領民を苦しめている、という報告があり、行った訳ですが・・・・・・、まず税率が高過ぎ、領地の生産性の低下、領民達の夜逃げ等・・・・・・、色々問題が山積みでした。」
なるほど、そういう経験をしてるから同盟という考え方になったのか。
「大変だったみたいですね・・・・・・。」
「それがそうでも無くて、何せ母上の力業が発動して、叔父一族や、その側近達は排除しましたから。」
・・・・・・そこら辺は聞く耳は持たない方が良いかもな。
リリアの説明を受けてメランも理解をしている。
で、同盟は結ばれる事になった。