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元勇者、ヤマブキソウを見つける
休憩を終えた後、俺達は再び移動を開始した。
「あとどれくらいだ?」
「もうそろそろ到着すると思うんですが……。」
「ねぇ……、もしかしてアレじゃない?」
アイナが指さした先にある木の根元に光り輝く山菜があった。
「あっ、あれですっ! アレがヤマブキソウですっ!!」
クワイアが興奮して叫んだ。
確かに光り輝いていて神々しい感じがする。
「とりあえず採ってみるか。」
そう言ってヤマブキソウを慎重に採る。
すると輝きは失ってしまった。
「なるほど、採ると輝きが失っちまうのか。」
「だからこそ、幻の山菜なんですよ。輝いている時が一番美味しくて状態が良いんです。」
「どうやって運ぶかが問題ですね……。」
「アイナ『時間停止』か『冷却』でなんとかならないか?」
「時間停止は一時的だから、冷却の方がいいかもしれないわ。」
「それじゃあ冷却を頼む。」
アイナに冷却魔法をかけてもらう。
これも微妙な力加減が大事になってくる。
そこはアイナもわかっているようで少し霜がついた感じで保存できた。
何個か魔法をかけてもらいヤマブキソウを採り俺達は戻って来た。