元勇者、ダンジョンの評価を受ける
それから数日後、再びマインがやって来た。
前回来た時よりは明るくなっていた。
「あの後、お父様と話をして病院に行って診察を受けました。結果はやはり精神的なトラウマが残っている、と診断されました。」
「原因がわかって良かったじゃないか。」
「はい、モヤモヤしていた物がスッキリしました。」
多分、これから治っていくだろう。
「それで、こちらがダンジョンの調査結果となります。」
1枚の紙を渡された。
そこにはダンジョンの細かい調査結果が載っており、最後にランクがあるのだが・・・・・・。
「『ランクEX』てなんだ?」
「異例中の異例ですけど、『誰でも入れる』という事にしました。モンスターも余り強いのもいませんし・・・・・・、ですが攻略出来るかどうかと言うと疑問がありますから。」
なるほど、微妙という事だな。
その後、ダンジョンへの道を整備してハノイ領のダンジョンは正式にギルド公認のダンジョンとして稼働した。
お陰で冒険者が多く立ち寄る様になり村は大賑わいとなった。
ダンジョンの評判はと言うと、人によって違っていてある冒険者はクリアー出来ずにそのまま辞めてしまったり、パーティーを組んでいた者は解散したり、またある冒険者はスッキリした気持ちになり、と様々だ。
ギルド自体にも大きな変化が起きていた。
魔族側でもデータが残っているのが分かり、ギルドは魔族側と協力をする事が決定。
結果として冒険者のランク付けの修正が行われた。
ランクダウンする者もいればランクアップする者もいた。
正当な評価をつけられる様になり、冒険者の格が全体的にあがった。