元勇者、ダンジョン調査に同行する
マインが岩場の上に行ってから数分後、上から縄ばしごが降りてきた。
どうやらダンジョンが見つかったみたいだ。
俺は縄ばしごを登っていく。
結構な高さまで登ってマインと合流した。
「結構高いな。まさか、この岩場自体がダンジョンじゃないだろうな。」
「その可能性は高いです。それじゃあ入りましょう。」
「えっ!? 中に入るのかっ!?」
「入らないと査定は出来ませんから。」
そう言ってダンジョンの中に入って行くマイン。
かなりのダンジョンを調査してきたのか、度胸がある。
俺もマインの後を追って入って行く。
「はぁ~、こんな風になっていたのか・・・・・・。」
ダンジョンの中に入って俺は感嘆の声をあげた。
ダンジョンの中はまぁ迷宮みたいになっている。
マインは紙にスラスラと地図みたいな物を書いている。
「まだ一歩も動いていないのに、地図がかけるのか。」
「はい、大体半径1キロメートルぐらいは透視する事が出来ますから。」
なるほど『透視』スキルを持っているのか。
更にマインは地面に手を当てる。
「なるほど・・・・・・、かなり深いですね。」
「俺の見立てだと4層ぐらいだと思うんだが。」
「・・・・・・私も同じです。」
そう言って無表情だったマインはかすかな笑みを浮かべた。