表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
131/416

元勇者、募集する

 さて、晴れてギルド稼働となったのだが問題は山積みだ。


 まず、冒険者が足りない。


 依頼があっても冒険者がいなければ何にもならない。


 俺やサラは冒険者として登録させてもらうがそれでも足りない。


「依頼と言っても、害獣駆除や薬草採りとかがメインになるだろうし、若い奴は一攫千金を求めるからな。」


「そんなもんなのか?」


「そうだよ。俺もかつてはそうだったから。冒険者になって間もないうちに勇者として旅立つ事になるんだけどな。」


「他のギルドから希望者を回してもらおうか?」


「でも、新参者のギルドに回してくれるだろうか?」


「そういう物好きな奴もいるだろう。」


 そういう相談をしていた数日後、ギルドに若者がやって来た。


「すいません、登録したいんですが……。」


「おぉ、来てくれたか。うちは出来たてのギルドなんだ。書類さえ書いてくれればすぐに登録できる。」


「あの、学校に通ってなくても冒険者にはなれますよね?」


「? なれるけど?」


「あぁ、良かったぁ……。」


 俺はチラッと書類を見た。


 名前は『セイト・グランジェ』と書かれている。


 見た目は気の弱そうな少年だった。


「ノエル、悪いけどコイツの指導係をしてくれないか?」


「わかった。よろしくな。」


「セイトと言います。よろしくお願いします。」


「ノエルだ。よろしく。戦闘経験はあるか?」


「一応剣の修業をしていました。」


「そっか、自分の武器は?」


「それが……、旅の途中で盗られてしまったんです。」


「盗られた、って盗賊にか?」


「いいえ……、前に入っていたパーティーに。」


 ……どうも訳ありみたいだな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ