元勇者、魔法協会へ行く
ガッシュ将軍との用事が終わった後、せっかくなので魔法協会の近くを通る事にした。
魔法協会は町の中心部にある。
ちょっと古ぼけた建物だがそれが神秘的な部分がある。
「あの、魔法協会にご用でしょうか?」
「うおっ!? いや、ちょっと近くを通っただけですから・・・・・・。」
いきなり後ろから声をかけられて驚いた。
「あの・・・・・・、もしかしてノエル様ですか?」
「えっ!?俺の事知ってるのか?」
「勿論ですとも。ノエル様は有名人ですから。」
ニッコリ笑うその女の子はアイナと違って物腰が柔らかそうな感じがした。
アイナは基本クールだからな。
「私、アイナの同級生なんです。アイナは元気にしてますか?」
「あぁ、元気にやってるよ。」
「良かったぁ、あの子いつも自分を追い込んでいて他人と接しなかったんですよ。」
本当にアイナの事を心配してるみたいだな。
アイナも良い友達がいるじゃないか。
「良かったら、協会に寄って行きませんか?」
「良いのか?」
「はいっ! アイナの話も聞きたいので。」
言葉に甘えて俺は魔法協会の中に入っていた。
「そういえば名前聞いて無かったな。」
「あっ、すいませんっ!私『ビーナ』と言いまして、魔法協会の会長を務めさせてもらっています。」
・・・・・・えっ?
こんな若い娘が会長?