表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者は静かに暮らしたい(Web版)  作者: こうじ
領主編
112/416

元勇者、計画を実行する

「‥‥‥。」


「‥‥‥。」


 今、凄い緊張感が場の空気を覆っている。


 現在の状況、正座している悪徳商人、その前には仁王立ちして腕を組んでいるアイナ。


 後ろにはゴゴゴゴ‥‥‥、という音が聞こえてきそうだ。


「アイナがあれだけ怒っているなんて珍しいな。」


「俺も旅をしている時も、あんなに感情を見せる事は無かったな。」


 クールでプライドが高いアイナは、相当騙された事が許せなかったんだろう。


「‥‥‥さて、何か申し開きはあるかしら?」


「いや、その‥‥‥、申し訳ございません。まさか、勇者パーティーの方とは思わなくて‥‥‥。」 


「貴方は人を見た目で判断するのかしら? 真の商売人だったら見た目で無い所で判断するんじゃないかしら?」


「返す言葉もございません‥‥‥。しかし、言い訳をさせてもらいますと、全てはセラウィン伯爵の指示でして‥‥‥、『冒険者なんてどうせ安物と高価な物の違いとかわからないだろう』と‥‥‥。」


「それは俺達さえも馬鹿にしてる、って事だよな。」


「ひぃっ!? わ、私はそんな事は1回も思った事はございませんっ!」


 俺も馬鹿にされた様な気がして何かムカついた。


「俺達に協力してもらえれば、少しは罪が軽くなるはずだ。協力するよな?」


「も、勿論です! 私は何をすればいいんでしょうか?」


「簡単な話だ。この種をセラウィン伯爵に売ってほしい。」


 俺はアリスから貰った寄生花の種を渡した。


「この種は魔界に咲いている花の種だ。これからは魔族を相手にする事があるだろうし、まぁ適当にセラウィン伯爵に売り付けてほしい。」


「わ、わかりました。」


 その後、商人はセラウィン伯爵に種を無事に売り付けたらしい。


 さて、どうなるのか‥‥‥。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ