元勇者、アンジェとメランの関係を知る
「なんでアンジェ嬢がこちらに?」
「私とメラン様とは学友ですのよ。」
はぁ、そういう関係だったのか。
「ノエル様はどうしてこちらに?」
「メラン様から相談事をされたんだ。」
「相談事?」
この様子だとアンジェは、どうやら知らないみたいだ。
「アンジェ嬢には言ってないのか?」
「えぇ、アンジェ様にご迷惑をかけてしまうので‥‥‥。」
「メラン様、私が王族に嫁ごうとも関係は変わりませんわ。遠慮なく相談がありましたらのりますわよ。」
どうやらアンジェに遠慮していたみたいだ。
しかし、状況が状況だから言い方は悪いが利用できる物は利用した方が良い。
メランはアンジェにも事情を話した。
「‥‥‥そうでしたか。話はわかりましたわ。ノエル様、私も協力いたしますから、メドウィン領を救って下さいますようお願い致します。」
「勿論、そのつもりだ。アンジェ嬢からシュバルツに言ってくれないか? 王族の許可が出たら遠慮なく出来ると思う。」
「それは精神的な部分で、それとも肉体的な部分でしょうか?」
「両方だ。」
「それは心踊りますわね♪」
多分、俺はこの時悪巧みを考えた黒い笑みを浮かべていた、と思う。
何故ならアンジェも黒い笑みを浮かべていたからだ。
ちゃんと話してわかった事がある。
アンジェはSだ。
シュバルツは苦労するのがわかった。