第2話 普通の日々
この作品は中々更新出来ないと思いますので、暇潰し程度に呼んで下さると幸いです。
恐らくは数週間に一度程の更新になると思いますので、ご了承下さい。
「いいよな、こんな時間」
俺達はこの山の頂上でこの小さな家の縁側に座りお茶をすすっていた。
「本当ですね、もうあんな目には遭いたくはありませんから」
「そうだな、けど俺も二度と皆とは離れたくない」
「ユウマ、それはもう少し前に理解してほしかった」
「ごめんな、しかし荒井だけは殺したかったからな」
「はあ、結局、最近は色々と飛び回ってるらしいけどね」
「まあまあ、それに俺は今、皆が安全なのが一番幸せなんだよ」
「はあ、もういいですよ」
空を飛んでいた青い鳥が鳴きながら俺の肩にとまる。
「可愛いね」
「ああ、空を自由に飛ぶことの出来るこいつは幸せだな」
「ユウマ君幸せじゃないの」
「いや、とっても幸せだ。皆がいるだけでな」
「お兄ちゃんはいつもそう言うよね」
「そうだな、本当にそう思ってるのか」
意地悪く笑うその顔を見るとちゃんと理解できた、
「そうだな、今俺の中であるのは皆だけだからな」
「お兄ちゃん、率直だね」
「まあな、、、さあ、少しは動かないとな」
最近は特に大きな出来事もなく体を動かしていなかった。だから体を動かすために少しだけ狩りをすることにしていた。
「誰か一緒に来るか」
「じゃあ私が行きたい。ユウマ君ともお話したいし」
「そうか、じゃあ少し行ってくる」
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「ユウマさまは最近、なにかよく動きたがりますね」
「そうだな、恐らくは体がうずくのだろう」
「うずく、」
「ユウマはあれでも武人だ。戦闘のないのはいいことだが、動きたくもなるのだろうな」
「そう言うものですか」
「私もわからないよ、けどお兄ちゃんは基本的にはじっとしてないよ」
「そうですね、ユウマさんは絶対になにかしてますもんね。」
私達はそう言ってユウマさまが帰ってくるのを待っていた。
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俺の下界で使えるスキルは五つ。今回使うのはその中の二つで「遠武術」と「近武術」だ。
「ユウマ君、最近よく狩りに出かけるけどどうしたの」
「凄く動きたくなってな、」
「そうなんだ、じゃあ1杯仕留めよ」
「ああ、お、見つけたぞ」
俺達はこれだけ呑気に喋っているが俺達の走る速度は時速100kmは超えている。今見つけた獲物は2mは超える大きな昆虫の群れだった。
「あいつらは、、、食うか」
「いやいや、絶対嫌。あんな虫なんて食べれないよ」
「そうだな、じゃあ仕留めるだけだ」
「うん」
俺は普通の短剣を取り出すと目標に向けて投擲する。俺が投げた短剣は全てが昆虫の急所を貫き一発で絶命させていく。
「えいっ」
サキの肉体は魔族なので基本的な身体能力は人を超越しており、人の倍程ある爪で簡単に魔物達を絶命させていく。しかしそれをするたびに嫌そうな顔をするサキはやはり女の子だと思わせる。
「あらかた片付いたな」
「ええ、ユウマ君のほうも」
「ああ、どうする。もう少し狩るか」
「ユウマ君は」
「そうだなぁ、よし、あと数種類狩るか」
それから俺達は見つけた魔物達を仕留めては食べられるものだけを回収して家に戻った。




