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エルフの指導者  作者: 月光皐月
第1章 準備
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第29話

遅くなりました。少し内容に悩んだ結果短めです。

待ち伏せに最適の箇所に急いで向かう。

「さて、ここで待とうか」

程よく木が密集しており下には腰ほどの高さがある草もはえている。

(このなら敵の注意は上下に分かれ緩くなるだろう)

「草に隠れて待ち伏せをしよう」

「かしこまりました」

そうして馬を隠し敵が来るのを待つ。

しばらくすると何者かの話し声が聞こえてくる。

「エルフの野郎どもは何処に行ったんだ?」

「んな事簡単にわかったら苦労しないよ」

「わかってるって。にしても執政官様も無茶言うよなぁ『エルフの後をつけて里の場所を突き止めてこい。出来たら褒美を存分に与えてやる』だってよ。褒美は気になるけどなぁ」

「少しうるさいぞ。静かに探せないのか」

「はい」

「災いの元め。何処に行った」

そう話している人間が4人いた。そのうちの1人、話を止めさせた人間だけが金属製の鎧で身にまとっており目立っていた。

「ここは草が生い茂っている。気をつけなさい」

相手が進むスピードが遅くなる。

目配せで先頭にいる金属製の鎧を着た者を狙う。


『ダンッ』

『カーンッ』

『ダンッ』

『ダンッ』

『カーンッ』


頭の兜が傾斜になっているあたりに当たったらしくほとんどが弾かれてしまったらしいが1発だけ腹部に命中した。

「どこからの攻撃だ!?」

「隊長がやられたぞ」

「悪夢だ。災いだ。逃げろ!」

そう言って1人逃げ出すと倒れた隊長を置いていき、一目散に街へと逃げていく。

「さてどうするか」

取り残された隊長はまだ息があるらしいが頭に衝撃を受けた為気絶してしまっている。

「しょうがない。里まで運ぶぞ。鎧を脱がせるのを手伝ってくれ」

そう言いながら兜を外すとまだ若い少年の顔が出てきた。

「おいおい、まだ子供かよ」

そのまま胴体の鎧も脱がせていき脱がせた鎧は馬にくくりつけて里まで背負って運ぶ。

途中何か寝言を言っていたが何を言っていたかわからなかった。


里に着くと近くにいた里の人達が交渉がどうなったのかを察し落胆の表情を見せる。

背負った少年は一応捕虜として扱う為、里の中で唯一鍵のある俺の家へと運んだ。

「何処かの貴族なのかな?あんな鎧とか着てたし」

治療をした後そんなことを考える。

(にしても、疲れたなぁ)

そう思っていると気付いたら寝ていた。



日もすっかり落ちた頃。

「んっ」

そんな呻き声で俺は目覚めた。月明かりが差し込む部屋。少年が呻いていた。

(大丈夫かよ。頭に障害でも残ってないと良いけど。にしてもすごい汗だ。井戸にでも行ってタオルを濡らしてかけてやるか)

そう思いタオルを濡らし部屋に戻ると少年が体を起こしていた。

「何をしている。まだ寝てたほうがいい」

「ここは何処だ」

「最低でもあの世では無い」

「そうかならいい。礼を言う」

「気にするな。詳しくは明日起きたら説明してやる」

「そうか」

そう言うと少年は体を倒し寝始めた。今度は穏やかな寝息だった。

悩んだ部分は鎧を着た少年をあの銃撃で殺すか殺さないかです。結果は読んでいただいた通りこうなりました。

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