第26話
一週間おきになってるので簡単にあらすじを。
前回は里の建国に対する交渉の為ミナントへと出発したアドルフ達。交渉はどうなるのか?
と言ったところでしょうか?
次の日は特に変わった事がなくミナントの街が見えるところまで来た。
「マルク。門の所まで行って、来たことを伝えてもらえるか?」
「わかりましたハインツさん」
そうマルクが言うと門の方に走っていった。
「今からじゃ遅いから会談は明日からになりそうだな」
「そうですね」
門に着くとマルクがドナルド執政官に質問攻めされており萎縮していた。
「不思議なもの持ってるね。それなに?」
「いや、あの....」
「その服もなかなか変わっているし」
「その、まぁ...」
「そこまでにしてもらえませんか?ドナルド執政官」
「あぁやっと来られましたかミンスター殿。お待ちしておりましたよ」
「わざわざお出迎えありがとうございます」
「気になさらないでください。にしても素晴らしいタイミングでやって来られましたね」
「というのは?」
「ちょうど明日から感謝祭が行われるんですよ」
「そうなのですか!?それは是非とも楽しみたいですね」
「ご案内いたしましょう」
「本当ですか?お願いします」
「お任せください。ミナントの町のことなら色んな意味で知り尽くしていますので」
「そ、それは頼もしいですね」
「まぁそれはさておき交渉についてなのですが...」
「いつ頃になりますか?」
「大変申し上げにくいのですが後2ヶ月先になりそうなのです」
「2ヶ月ですか。それはまた何故?」
「実は王国側に打診したのですが『その頃はバカンスだから2ヶ月先に』と返事がありまして」
「あなたが気にする事はありません」
「ですが...」
「その話はここまで!政治の話はこれで終わり。前みたいな話し方でお願いしますドナルドさん」
「そうか。すまんな。で、宿は決めてあるのか?」
「いや決めてないけど」
「じゃあ俺の屋敷に泊まれ。もう一部屋盗聴されない部屋を用意したから安心しろ」
「ありがとう感謝する」
「今日は疲れてるだろうから屋敷に案内する。祭りの方の案内は明日はちょっと忙しいから明後日からでいいか?」
「いいぞ。明日はドナルドさんの屋敷でゆっくりさせてもらうよ」
「別に先に見てまわってくれても構わないが?」
「それじゃあお前に案内してもらう楽しみが減ってしまうだろ」
「そうか。その分頑張らないとな。じゃあ行こうか」
「そうだな」
そうしてドナルド執政官の屋敷に向けて歩き出す。歩いている最中ドナルド執政官が話しかけてくる。
「にしても面白いな。君の護衛は」
「これか?これは結構いい服なんだぞ」
「そうなのか?騎士とは違って金属を使ってないから簡単に倒せそうだけどな」
「この服は防御よりも動きやすさを意識してるからね」
「それにその手に持っているのは一体なんなんだ?」
「それは言えないな。これは凄い武器とだけ言っておくよ」
「どうしても言えないのか?」
「どうしてもだね」
「そうかどうしてもダメなら諦めるか気が変わったら教えてくれ」
「そうだな気が変わったら」
(気が変わって教えるより先に知ることになるかもしれないが)
「おし着いたな。馬はあっちの方に頼む」
「わかった。君頼めるかい?」
護衛に馬を頼む。
「じゃあ着いてきてくれ」
ドナルド執政官が屋敷の中に案内する。
「ここがその部屋だ。護衛はどうする?ベットは数個なら追加で用意出来るが...」
「別で構わないよ」
「そうかじゃあゆっくり休んでくれ。夕食の準備が出来たら召使いに呼びに行かせる。護衛はこの両サイドの部屋を使ってくれ。ただそこはまだ盗聴の魔法具を取り除けてないから気をつけてくれ」
そう言ってドナルド執政官は去っていく。その背中にハインツさんが
「かしこまりました。ありがとうございます」
と答えていた。
「じゃあ君達も休んでいいよ」
そう言って俺は部屋に入った。
最近「HOI2」というゲームを買ってしまいハマってしまっている作者です。
次回も多分この時間なので待ってもらえると幸いです。